『アベンジャーズ』のマーベル・スタジオ最新作である『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が9月13日(土)より公開となり、週末2日間で動員17万6233人、シルバーウィークも後押しし、大ヒットを記録中です。
この『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、2014年ナンバーワンだと映画サイトの口コミでも話題であり、「この映画を観ずには2014年は終われない」と皆(筆者の数少ない友人たち)も口を揃えて話す大傑作なのだ。そこで、今回は本作を観た記者・映画ファンたちの感想をクロスレビュー形式でご覧いただきたい。祝日の今日でも良し、レディースデイの明日でも良し、週末だってもちろん良し。とにかくこの一本を見逃すな!
■映画クロスレビュー『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
自らスター・ロードと名乗るトレジャーハンターのピーター・クイル(クリス・プラット)。ピーターは無限の力を持つパワーストーンのオーブを入手するものの、その後逮捕され刑務所にぶち込まれてしまう。ピーターは天才メカニックのロケットら刑務所で出会った仲間と脱獄するも、オーブの力で宇宙を滅亡させようとする強大な悪と戦うこととなり……。
監督:ジェームズ・ガン
製作:ケビン・フェイグ
クリス・プラットスター・ロード(日本語吹替・山寺宏一):ピーター・ジェイソン・クイル
ゾーイ・サルダナ(日本語吹替・朴璐美):ガモーラ
デビッド・バウティスタ:ドラックス
ビン・ディーゼル(日本語吹替・遠藤憲一):グルート
ブラッドリー・クーパー(日本語吹替・加藤浩次):ロケット
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』公式サイト
marvel-japan.jp/GOG/
●「SF活劇にワクワク、厚い友情に心が洗われる」/♪akira
アメコミ原作だし…とか、SFって難しいかも…とか躊躇しているそこのあなた! 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は、老若男女関係なく、観ればだれでも胸が熱くなる映画です!
たとえばお父さん(40代後半)、お母さん(40代前半)、叔父さん(30代)、長男(中学生)、長女(小学生)の5人で観たとしましょう。お父さんは『スター・ウォーズ』に夢中だった学生時代を懐かしみ、お母さんは憧れの先輩にウォークマンで10ccを聴かせてもらった思い出に頬を赤らめ、マーベルファンの叔父さんはジェイムズ・ガン監督の職人魂に感動し、長男はちょっと前まで真剣にTVで戦隊ヒーローを応援していた感覚がよみがえり、長女はこのアライグマはちょっと怖いけど木の友達と仲良しでいいな!触りたいな~とキャラ萌え。そして最後はみんながあのチームの活躍を手に汗握りながら見守っているはず。
名前が覚えられなくても、「おにーちゃんと青い人とアライグマと木とオッサン」だっていいんですよ!
名作と謳われる『アベンジャーズ』や『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』はもちろん文句無しに素晴らしいですが、ヒーローの胸がすくような活躍を遠巻きに拝む、という感じなのに対し、登場人物(動植物含む)と一緒に冒険をする感覚が味わえるという点では、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の右に出るものは無いのではないでしょうか。SF活劇にワクワクしたい人、厚い友情に心が洗われたい人は今すぐ劇場に駆けつけましょう!
【プロフィール】♪akiraWEBマガジン「柳下毅一郎の皆殺し映画通信」(http://www.targma.jp/yanashita/)内、“♪akiraのスットコ映画の夕べ”で映画レビューを、「翻訳ミステリー大賞シンジケート」HP(http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/)内、“読んで、腐って、萌えつきて”で、腐女子にオススメの翻訳ミステリのレビューを書いています。
●「どのキャラクターも1本の映画が作れる」/谷口マサト
「木の役」という学芸会なら一番地味なキャラクターが、一番派手に活躍するというかつてない発想と、独特すぎる戦い方が一番楽しめた。その他カワイイのに毒舌なアライグマなど、5人の主人公達が良い意味で濃すぎる。5人でなく、いずれか一人でも十分1本の映画になるほどの濃密さ。コメディとしても、やりとりがアメリカンジョークというより漫才のようなボケとツッコミでわかりやすく笑えた。あと最後に泣かすのは卑怯すぎる。
【プロフィール】谷口マサトLINE株式会社の広告企画プロデューサー。『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』のバカ企画「大阪の虎ガラのオバチャンと227分デートしてみた!」など映画にまつわる記事多数。ブログ(http://chakuriki.blog.jp/)には個人サイトの情報も。
●“ドラ泣き”できなかったら“ギャラ泣き”しろ!/よしだたつき
マーベル製作なんだからとりあえず劇場に行け!
負け犬たちがもう一度立ち上がる物語です! やるかやらないかの選択でやる方を選ぶヤツらの話です! 歩く植物とキュートなアライグマのバディが楽しめる映画です! つまり、鑑賞する前から100点満点は確約されたも同然なのです! そして、この映画を5億点にしてくれる要素がそのサントラ。主人公が母親の形見として大切に持つウォークマンとカセットテープから流れる音楽が、そのまま映画の世界観を彩る曲の数々にリンクします。「Awesome Mix Vol.1」と名付けられたカセットテープには、70年代の懐メロがたっぷり詰まっており、ドンピシャ世代でなくともどこかで聴いたことのある名曲ばかり。あの場面で流れるあの曲が聴きたいからもう一度映画館に行く! という人も続出しそうです。先にサントラCDを聴き込んでから映画を観るのも良いかも。ドラ泣きできなかったアナタも、ギャラ泣き(←そんな言葉はない)間違いなし!
【プロフィール】よしだたつきPR会社出身の肉好き草食系雑食ライター。年間150本ほど映画を観ちゃう映画好き。
●トロマ厨大歓喜! ガン、お前いい奴すぎるだろ/レイナス
やった! やったよ! おれたちのジェームズ・ガンがやってくれた!
悪趣味映画会社トロマ・エンターテイメント出身のあいつが、B級映画好きのはみだし者のみならず、全世界までも魅了する作品をつくりやがった!
ガンがかつて手がけた映画『スーパー!』は、いいことほぼ無しの人生を過ごした末に嫁にも逃げられ、ペットを育てる自信すら失くした小デブ中年男が、レンチを片手に自警団を始めたことでなけなしの勇気を取り戻していく感動作だった(暴力シーンむごいけど)。
あれがガンの“はみだし者への愛”を象徴する作品だったが、『ガーディアンズ~』もそれに違わぬ作品だ。
マーベル映画が好きでなくても、SFアクションが好きでなくても全く問題ない。むしろ、「マーベル映画なんてリア充がデートで行く映画だろ」とスネている人間にこそ優しい映画なのだ。
ストーリー、キャラクター、サウンドトラック、ちょっとしたアイテムの描き方やシーンの一つ一つにガンの愛があふれていて、心温まり、涙してしまう。こんなに粋で、こんなに優しい映画が近年あっただろうか。
「すっかりこんな大作を手がける大監督になっちゃって~」と思わせつつ、トロマの社長ロイド・カウフマンが今作にちゃっかりカメオ出演してたりして(2秒くらい)、まるで「社長への恩は忘れてないよ! おれはトロマ出身だぜ!」と宣言しているかのようだ。お前いい奴すぎるだろ!
なお、彼がトロマで製作したデビュー作『トロメオ&ジュリエット』は、下品すぎるギャグと低予算なグロ描写にまみれた、シェイクスピアも墓場から蘇るレベルの悪趣味ラブロマンスである。やっぱガンって最高だわ。
【プロフィール】レイナスホラー通信(http://horror2.jp/)で記事執筆およびデザイン担当。「トロマ」をこよなく愛し、昨年冬にはカルトの神様ロイド・カウフマンにインタビューを果たしている。
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