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世界には様々な生物がおり、その中には生命に害のある毒性を持ったものもいます。人間にとっても、かなり危険なのは間違いないのですが、毒性生物には面白い生態のものが多いのです。そんな毒性生物を東京の定番水族館、池袋『サンシャイン水族館』が集めて展示する企画を行っているのです。

スローロリス企画の名は『毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(以下、もうどく展)』。もう名前からしてインパクトは絶大です。サンシャイン水族館では以前から多くの企画がありましたが、今回毒性生物を集めた展示を行った理由やオススメの生物などを、株式会社サンシャインシティ広報担当の鳴海 麻衣子さん(以下、鳴海さん)に伺ってきました。

※記事の最後に動画を掲載しています。

●もうどく展へ至った経緯とオススメ生物!
DSC08587――これまで様々な企画を行ってきていますが今回、毒性生物を取り扱う事になった経緯をお教えいただけますか?

鳴海さん:夏から始まるイベントを企画する際に色々な案が出て、その中から”毒”という言葉の持っているインパクトと、夏のレジャーで海などに出かける方が多くなるかと思うんですが、実は身近な生き物にも毒があるのもいるんだよという事を知っていただくためにこの企画に決めました。毒を持っている生き物には面白い生態のものが多いので、そういったところを観て楽しんでいただきたいです。

DSC08709――毒を持っている生物は飼育が難しかったりする事はないんですか?

鳴海さん:毒性生物の特集展示ですので管理は十分注意して行っています。これだけ毒のある生物を集めるという事は中々ないので、バックヤードで飼育している時も水槽のところに注意書きを貼ったりしていますね。

DSC08766――現状、もうどく展の中で人気がある生物は何なんですか?

鳴海さん:水生生物ですと入り口にオブジェが展示されている『ヒョウモンダコ』です。最近はニュースでも取り扱わる事が多くなりましたから皆さん結構ご存知で、「意外とちっちゃい!」「可愛い!」という事を話されていますね。あと、動物ですとポスターなどにも使われている『スローロリス』という猿が、凄く可愛いのに毒があるというギャップで人気があります。

DSC08591――ズバリ、もうどく展のオススメポイントはどこですか?

鳴海さん:今回、見ている方に分かりやすいように毒の強さを5段階で表示しています。基準が無いと見ていても分かり辛いかと思うのですが、このように一つの基準として毒の強さやその他の情報を掲示していますので、これと一緒に見て頂くとより分かりやすく楽しめるかと思います。

●ミナミハコフグ、コンゴウフグ、ラクダハコフグ 毒のレベル:1
ハコフグ トリミング鳴海さん:ハコフグは綺麗で可愛いんですが実は体表から毒が出ます。人間には殆ど害はないんですけどビックリして毒を出してしまって、一緒の水槽に入っている他の魚が死んでしまったり、酷い時は自分自身が死んでしまう事もあるんです。

――それは……何とも言えない感じになりそうです。

●オニダルマオコゼ 毒のレベル:4
DSC08558鳴海さん:オニダルマオコゼは海の中だと岩と見分けがつかないのでうっかり手をついてしまったりすると背に毒の刺があるので非常に危ないです。

――これは絶対に海で見ても魚だとは気づきませんね。

●タガヤサンミナシ、アンボイナガイ 毒のレベル:5
イモガイ鳴海さん:ここの展示の中で一番毒が強いのは意外にもこのイモガイで、毒針で刺して餌を食べるんです。見た目が綺麗なので持って帰ろうとしたら刺されてしまったという事故の例もあったようです。

――貝にも毒が強いものがいるのは知りませんでした。しかも毒針とかヤバすぎますね。

●マアナゴ 毒のレベル:3
DSC08491鳴海さん:マアナゴは皆さんが普段食べているいわゆる穴子なんですけども生で食べると毒性があります。料理人が捌いている時に傷口から血が入るとかぶれてしまったりという事もあるようです。ただ、火を通せば毒性は無くなりますのでご安心ください。

――ウナギも毒があるみたいですよね。知らずに食べている方も多いのではないでしょうか。

●ジュウジメドクアマガエル 毒のレベル:不明
DSC08417鳴海さん:カエルは全般的に強弱はあれど、毒を持っているものが多いんです。ポピュラーなアマガエルなども触って手を洗わずに目をこすってしまったりすると腫れてしまう事もあります。

――可愛い見た目なので特に親御さんがお子さんに注意させないといけませんね。

●シマキンチャクフグ、ノコギリハギ
DSC08330鳴海さん:こちらにシマキンチャクフグという毒があるフグがいるんですが、それに見た目がそっくりで毒のないノコギリハギという魚もいるんです。これはノコギリハギがシマキンチャクフグに擬態しているんじゃないかと言われています。

――なるほど……一体どういう進化をしていったのか、ちょっと想像つきませんね。

鳴海さん:毒があるものに擬態しようと思ったのか、たまたま形が似てたから生き残れたのか、不思議な魚です。

●ハオコゼ、スベスベマンジュウガニ
DSC08394鳴海さん:これらは東京湾にもいるような身近な磯の毒性生物で、ハオコゼなどはよく見る機会がありますね。スベスベマンジュウガニは見た目は可愛いんですが、フグと同じ毒を持っていますので食べると危険です。サイズが食用のサワガニに似ているので注意が必要ですね。

――このコーナーは夏に磯で遊ぶ子ども達への注意喚起にもなりますね。

鳴海さん:そうですね、こういう生き物を見たら無闇に触ってはいけないという事を知識として持って頂きたいですね。

――そうすれば毒性生物による事故も減るでしょうからね。本日はありがとうございました。

●もうどく展実況動画

【ニコニコ動画】サンシャイン水族館「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展」を実況せんとす

動画はこちら:http://www.nicovideo.jp/watch/1407308942

●不思議すぎる毒性生物の生態に酔いしれよう!
DSC08568海で『ゴンズイ』の群れに出くわして慌てて逃げた事もありますし、沖縄でウミヘビに追われた事もありますし、父親が『ミノカサゴ』を飼っていた事もありますし、毒性生物には以前から馴染みがありましたのでこの企画は本当に興味深かったです。毒性生物と一括りにはできますが、その中には獲物に攻撃する為のものもいれば外的から身を守る為のものもいて、その方法も様々です。模様も派手なものが多くとにかく多様で見ているだけで楽しくなれちゃいますので、この夏、不思議すぎる毒性生物の生態に触れ、毒性生物中毒になってみるのはいかがでしょうか。『もうどく展』は2014年7月12日から9月28日の間、『サンシャイン水族館』にて開催中です。

サンシャイン水族館『毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどく展)』

住所:  〒170-8630 東京都豊島区東池袋3−1−3

電話番号:03-3989-3466

開催日時:2014年7月12日~9月28日 10:00~20:00

入場料金:

水族館・展望台・満天・J-WORLD TOKYO・ナンジャタウン・博物館等利用:300円(税込)

単独入場:600円(税込)

『サンシャイン水族館』公式サイト
http://www.sunshinecity.co.jp/aquarium/

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