TOP

■新刊レビュー『素晴らしきインチキ・ガチャガチャの世界 コスモスよ永遠に』

●書誌情報

どんな本?

コスモスという宇宙は終わらない――。前作『愛しのインチキ・ガチャガチャ大全』にて、80年代に少年期を過ごした人々に、苦笑と郷愁、さらには畏怖すらも呼びさましたガチャガチャメーカー「コスモス」。前作に収録しきれなかったワッキー貝山氏の無尽蔵とも言えるコレクションを1000点以上掲載するのはもちろん、多くの元コスモス社員の貴重な証言により、謎多きこのメーカーの姿を再び追う! 

●読みどころ
80年代子どもカルチャーを風靡した『コスモス』のガチャガチャの景品たちの図鑑。
巻末には、“ロッチ事件”の真相など、当時を語る元『コスモス』幹部の話が掲載されている。
一見ガラクタのようにしか見えない、切ないおもちゃの数々はツッコミどころ満載。
今にして思えばくだらないものに心踊らされた、子どもの頃の思い出す本。

●レビュー
オススメ度:★★★☆☆
読了時間:約2時間

筆者は平成生まれである。というわけで、『コスモス』のガチャガチャを目にしたことはまったくない。“ロッチ事件”というのも初めて聞いた。しかしながら、「似たようなセコいまがいもの、あったよなー」と、なんだか懐かしさがこみ上げてくるおもちゃの数々に、ついつい引きこまれてしまう。

いつの間にやら、「これなら当たりと思ってもいいかな……?」と選別しながら、ひとつひとつ丁寧に眺めてしまった。すべてのおもちゃに解説がつけられており、それもまた哀愁を誘って秀逸。

ガチャガチャはあまり馴染みがなかったので、祭りや行楽地でよく出ていたクジ引きのハズレや、寂れたゲームセンターの景品を思い出す。どうしたってガラクタにしかならないハズレおもちゃに、一生懸命価値を見出そうとしたあの頃。今の子どもたちは、こういったおもちゃを手にしたことがあるのだろうか。あの切なさは、大人になるための重要なスパイスだったように思う。

巻末にある“インチキ・ガチャガチャ”の世界にはまりこんだ大人たちのインタビュー記事も、何やら後ろ暗さが漂っていて興味深い。読了後は、当時のことを調べてしまった筆者であった。

●詳細情報
書籍名:素晴らしきインチキ・ガチャガチャの世界 コスモスよ永遠に
著者:ワッキー貝山、池田 浩明
価格:1800円(税別)
出版社:双葉社

※表紙画像は双葉社公式ホームページより

http://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-30712-2.html[リンク]

■関連記事

フジ27時間テレビに表示されるツイートがやらせでは無いかと疑惑浮上

タワレコが誤って「アナと雪の女」とツイート 女王様への謝罪がじわじわくる

【ひと先試食】珈琲×バニラは最強の正義! 『ハーゲンダッツ』からこだわりの一品『珈琲バニラ』が期間限定で登場!

【2014年07月28日~08月03日あなたの運勢】ガジェ通12星座占い ベスト3

お化けよりもゾッとする……? TBS『内村とザワつく夜』で「真夏に背筋が凍る話スペシャル」放送決定[ホラー通信]

RSS情報:http://getnews.jp/archives/634021