ユニクロが19日に公開したスマートフォン用アプリ『UTme!』に、とんでもない罠が隠されていたことが明らかに!
このアプリは、スマホで手軽にオリジナルTシャツをデザインできて、そのまま注文すれば世界に1枚だけのユニクロTシャツが作成できるというもの。指先で描いたイラストなどのデザインはもちろん、写真を取り込んで加工したり、文字を重ねたりも簡単にできるということで、注目を集めていた。
さて、「スマホでデザイン、君だけのUT」の売り文句でリリースされたこの『UTme!』だが、よくよく調べてみると、「君だけのTシャツ」どころか、注文したデザインを勝手に利用される恐れすらあることがわかってきた。
アプリを利用するにあたって、最初に同意を求められる利用規約画面。読み飛ばして「同意」をクリックしてしまう人がほとんどだと思われるが、改めて利用規約をよく読んでみよう。問題の記述は「第9条(権利帰属)」にあった。
3. ユーザーは、投稿データについて、その著作物に関する全ての権利(著作権法第27条及び第28条に定める権利を含みます)を、投稿その他送信時に、当社に対し、無償で譲渡します。4. ユーザーは、当社及び当社から権利を承継しまたは許諾された者に対して著作者人格権を行使しないことに同意するものとします。
5. ユーザーは、当社が実施する各種キャンペーン等に投稿データが使用されることに同意するものとします。
要するに、ユーザーは注文したTシャツのデザインをユニクロに無償で譲渡することになり、それをユニクロに他のところで使われても文句は言えない。それどころか、その注文したデザインを自分の他の創作活動に利用することもできなくなってしまう恐れがある。
持ち込まれたデザインをパクって儲けるという、発展途上国のアパレル業界でよくあることを、まさか日本最大のアパレルメーカーが堂々と行うとは……。
ちなみに、Tシャツなどのオリジナルプリントグッズを作ってくれる某社の利用規約には
お客様が本サービス上でアップロードするコンテンツ(データ、文書、写真、画像、文字など)は、たとえその内容が公知、周知のものであったとしても、またはお客様が個人的に取得したものであったとしても、その内容に関する権利は、それらを最初に作成した人(最初に作成した人から正当にその権利の譲渡や許諾を受けた人も含みます)に帰属するということを認識してください。
と記されていた。さて、両社の規約を読んだ上で、ユーザーが利用したくなるのはどちらのサービスだろう。
画像:『UTme!』公式サイトより引用
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