今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
■日常的面白さと非日常的面白さ
サラリーマンのブログはつまらないという話の続き。それをきっかけに考えてみたのだが、面白さには2種類あると思うのだよね。日常生活の中での面白さと、非日常生活の面白さ。
前者は日常生活の中に見つけたちょっとした発見みたいな、いわゆる小市民的な面白さ。これには仕事の中での面白さも含まれる。この場合の面白さというのは「こんなひどい目にあった」というのも含む。仕事の愚痴なんかはこれだろう。
またその仕事ならではのちょっとした発見みたいなものもあるだろう。プログラマなら「こういう問題をこんな方法で解決してる人がいて参考になった」みたいな。エンジニアが書いている技術系の話ばかり詰まったブログは、これが特化したものといえよう。
「○○のライブラリの動作がおかしくて、原因をしらべたらこういう理由だった」という知識共有系のブログも他人から見れば高度で先進的な情報であっても、書いている本人にとっては日常の(自分の専門分野の中の)出来事の一つ。
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一方、非日常系の面白さというのは、旅行に行ったとか、どういうわけか自分の主フィールド以外のイベントに参加する羽目になったとか、ちょっと冒険して高いレストランに言ってみたとか、前から行きたかった有名ラーメン店に行ったとか。
もちろん中にはヒッチハイクで世界一周したとか、自転車で日本全国を回ったとか派手なものも含まれる。あくまで基準は派手さではなくて、本人にとってそれが日常でないもの、イレギュラーなもの。
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サラリーマンブログがつまらないという人にとっては、ブログに非日常系の面白さを求めているのではなかろうか。これは確かに読者を選ばず面白い記事が多いと思う。特に大半の人間はサラリーマンなのだから、サラリーマンにとって非日常ということは、多くの人にとっても非日常。
一方日常系の面白さというのは読み手を選ぶ。技術系の話なら同じジャンルのエンジニアでないと楽しめないだろう。仕事のアクシデントもそれに近い。自分も同じ目にあったことがあるとか、合う可能性があるものが(参考になるという意味で)面白いわけだ。そういえばむかし「お葬式」という映画があって、実際の葬式を上げる参考になるとか言われたものだ。
また感性の一致も大事だろう。いつも通る通学路に珍しい花が咲いていて感動した話とか、興味のない人にとっては怒り出すレベル。もちろんそういうものに共感する人にとってはすばらしい記事なのだが。
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こう書くと非日常系のブログを書いたほうが人気(PV)は上がることは明白。でももともと自然体で非日常を日常的にこなしている人(なんじゃこりゃw)はともかく、非日常だけで記事を埋めるというのはネタ切れを起こすと思うんだよね。
あくまでそれを極めるとなると、ジャーナリストとして積極的に非日常的なネタを探して飛び回ることになる。まあ、ある意味それがプロブロガーなのかもしれない。ブログのために自分の生活があるのだから。
日本全国のラーメン店を巡っているラーメンマニアがいたとする。目的が全国のラーメンを食いつくすことで、それをついでにブログで報告しているなら、それはプロブロガーではない。あくまでブログは副産物。ラーメン店めぐりは彼にとっての日常なのだから。
逆にブログを書くためにラーメン店を回ろうと思うのなら、それは非日常を求めているわけで、プロブロガーといえるだろう。実際にそれで金を儲けているかは関係なしに。同じくサラリーマンとして日常で宇宙ロケットを作っている人がそれをブログに書くのは日常系であり、逆にプロブロガーがロケット博物館の見学レポートを書くのは非日常系。
サラリーマンが会社の奴隷としたら、プロブロガーはブログの奴隷といういメージを感じるのは俺だけ?社畜ならぬブログ畜w
執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年04月02日時点のものです。
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