「どうリアクションしたらいいのかわからない味」と編集部内では一時、この商品を取り巻き騒然となった。今まで生きてきて出会ったことのない取り合わせであり、これからも出会うことのない組み合わせ、と言えそうだからだ。(※詳しいレビューはこちらの記事もどうぞ)
とにかく味が“不思議”としか言いようがないのだ。「甘味」と「トマトな酸味」と「スパイシーさ」と「乳(にゅう)なクリーミーさ」が、おかしな譲り合いでバランスを保ってしまっているのだ。
たとえるなら互いの味が「私が」「いやここは私が」「いえいえここは私が」「どうぞどうぞ!」と完全にダチョウ倶楽部な状態なのである。
甘味が強いけれども、トマトとスパイシーさがスイーツ寄りになることを拒み、逆に冷製スープ寄りになることを甘味が拒んでしまっている。
それでは「バランスを崩せばいいのではないか?」― ひらめいた記者は、ナポリタン味をより料理の方向に近づけるべく“バランスを崩してみる”ことにした。
●粉チーズ
恐る恐る粉チーズをかけてみる。アイスに粉チーズ。ありえない。しかし、もともとありえない『ナポリタン味』にとって、効果はてきめんだった。
粉チーズをかけることで、トマトとの調和が取れて料理寄りの氷菓子にと変化したのだ。
●タバスコ
タバスコではどうだろう。果たして予想は的中。
タバスコの辛味がしっかりとしたアクセントになり、粉チーズに勝るメリハリが生まれた。うまい。むしろタバスコが無いとダメだ、とすら思うようになった。
●黒コショウ
黒コショウの親和性もすばらしかった。わずかな黒コショウの粒が『ナポリタン味』の表面に付着するだけで、食べるスープへと変化するのである。
今回試していないが、塩コショウ(粗挽き黒コショウ)をかければ、スイカ+塩のような効果が期待できるのではないだろうか、とも感じた。
かなりトリッキーな『ガリガリ君リッチ ナポリタン味』だが、思わぬチョイ足しで、そのポテンシャルが発揮されることが判明した。
潜在能力がとにかく高いこの商品、もし入手できたら皆さんもいろいろとその「可能性」を試してみていただきたい。ただしその後の保証はいたしかねるのであしからず……。
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