カルト的人気映画『冷たい熱帯魚』『凶悪』と、ハリウッドリメイクも決定しているインドネシアの傑作『ザ・レイド』の製作陣が贈る、空前絶後の劇毒エンタテインメント『KILLERS/キラーズ』。東京とジャカルタを舞台に、インターネットを通じて出会ったサイコキラーたちが、想像を絶する世界に導くサイコサスペンスです。
世界最速となる 2月1日に日本公開された後、2月6日(現地)にインドネシア公開がスタート。現地インドネシアでは、北村一輝さん演じる野村に多くの観客が心酔&熱狂、『KILLERS/キラーズ』の狂気は、早くも日本からインドネシアへ感染中です。
そして、日本、インドネシアの公開に続けとばかりに、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、タイ、ベトナム、トルコ、香港での全世界公開が決定していた中、さらに、北米での配給が決定! 北米配給権はWell Go USA Enatertainmentが獲得し、2014年公開を予定しているとのこと。
本作を手がけたのは、ティモ・ジャヤント&キモ・スタンボエルの2人から成る“モー・ブラザーズ”。製作総指揮を担当した『ザ・レイド』ギャレス・エヴァンスが太鼓判を押す新進気鋭のクリエイターです。今回はモー・ブラザーズのお2人に映画制作秘話や、ホラーファン必見の「オススメのホラー作品」など色々とお話を聞いてきました。
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http://horror2.jp/3692
――ハンマー、ゴルフクラブ……色々な道具を駆使してサイコキラーの野村が殺しまくる、この映画。かなり痛くて衝撃的でした。インドネシアではこの様なゴア描写の多い映画が人気なのですか?
ティモ:インドネシアは検閲が非常に厳しくて、『KILLERS/キラーズ』のゴアシーンの多くはカットされてしまうと思います。日本の場合は監督とプロデューサーが相談しながら「このシーンはこれくらいにしておこう」と言った事前の相談があって、ある程度納得出来る作品が作れますが、インドネシアでは「キスシーンは2分以内」など、検閲する側の考えでどんどん映画が変えられてしまうんです。
キモ:僕らの過去の作品もゴア描写が多かったから、ばっさりカットされるのはある意味慣れているんだけどね(笑)。
――野村というキャラクターが本当に強烈でしたものね。
ティモ:極端ではあるキャラクターではあるけど、「日本人」のイメージで作ったんだ。日本のマジメで潔癖性で毎日ものすごくはやいスピードの中で暮らしている人が、何かのきっかけで感情が欠如してしまう事があるんじゃないか? と想像して、それをギュッと凝縮したのが野村という人物なんだ。
キモ:そんな野村を北村さんが演じてくれてとても感謝しているんだ。複雑で難しいキャラクターを彼はすぐに汲み取ってくれたからね。
――そんな北村さんは監督お2人の事を「絶対に変態だ」って言っていましたよ(笑)。
キモ:北村さんがそうおっしゃってくれているなら褒め言葉として受け取っておきます(笑)。
ティモ:北村さんは英語のセリフも本当に頑張ってくれたんだ。この映画の面白いところは、英語、日本語、インドネシア語が混在している所であり、スリラーというのは言語を越えて色々な国の人に理解してもらえる所だと思うんです。日本という凝縮された特徴的な街はもちろん、ジャカルタというあまり知られていない街が出てくるのもユニークなポイントだよね。でもそれが、例えばフランスとドイツでも良いし、他の国が舞台でも作る事が出来る。それは2人のキャラクターがそれぞれしっかりと出来上がっているからだよね。
――『ザ・レイド』の続編もありますし、インドネシアの映画、今後どんどん世界で注目されていくのではないかと期待しています。
ティモ:まだインドネシアの映画事情は日本と違ってレベルが高くないし、成長段階であると思うんだ。ただ、インドネシアには2億4千万の若者がいるのでマーケットとしては日本よりも大きい。5年後くらいには他のアジアの国と同じ様にしっかりとした業界の成長が見込めるんじゃないかと期待しているよ。
――ちなみに生粋のホラー映画好きのお2人に、読者にむけたオススメの作品を教えていただけませんか?
ティモ:『死霊館』『インシディアス2』は面白かったね、『リング3D2』はまだ観れていないよ(笑)。
キモ:このサイトの読者の皆さんは『シャイニング』を観ているのは大前提として……。『赤い影』(原題:Don't Look Now)と、『セッション9』は絶対に観るべき! ぜひチェックして欲しいな。
――今日はどうもありがとうございました!
『KILLERS/キラーズ』
【キャスト】北村一輝、オカ・アンタラ、 高梨臨 、ルナ・マヤ、黒川芽以、でんでん、レイ・サヘタピー
【製作総指揮】ギャレス ・エヴァンス『ザ・レイド』
【監督】モー・ブラザーズ(ティモ・ジャヤント、キモ・スタンボエル)
【脚本】ティモ・ジャヤント、牛山拓二
【製作】日活、ゲリラメラフィルムズ
【協力】ポイント・セット
【配給】日活
【ストーリー】人を殺人の標的としてしか見ていない殺人鬼の野村は、無機質な部屋で女を殺害し、その様子をインターネット上にアップする。ジャカルタでジャーナリストとして活動するバユは、偶然見つけたその動画を見てしまい、残酷さの中に漂う美しさに魅了される。そしてある日、強盗に襲われたバユは身を守るために反撃し、強盗を殺害。その死の瞬間を撮影し、ネットに投稿する。今度はその映像を見た野村がバユに共感を抱いていく。
(C) 2013 NIKKATSU/Guerilla Merah Films日本・インドネシア/原題『KILLERS』/R18+/サンダンス映画祭 2014 正式出品
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