ゆうばり国際映画祭

2月27日(木)~3月3日(月)の期間、北海道・夕張で開催される「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」。市の財政破綻など様々な困難を乗り越え、多くの人に支えられてきたこのイベントは、他の映画祭には無い個性的なランナップが毎年話題です。

15日、札幌にてラインナップ記者会見が開催。オープニング招待作品に、万城目学のべストセラーを映画化した『偉大なる、しゅららぼん』(濱田岳、岡田将生主演)、クロージング招待作品に大林宣彦監督が北海道を舞台に、美しい四季と人間の物語を描く『野のなななのか』の上映が決定。その他のラインナップや、記者会見に登壇したフェスティバルディレクターや、コンペ審査員を務める俳優の斎藤工さんのコメントなどをご紹介します。

『偉大なる、しゅららぼん』/『野のなななのか』

■2014年 招待作品部門ラインナップ

オープニング:『偉大なる、しゅららぼん』

クロージング『野のなななのか』

『それでも夜は明ける』

『アナと雪の女王』

『ディス・イズ・ジ・エンド(原題)』

『グレイトフルデッド』

『リディック:ギャラクシー・バトル』

『とらわれて夏』

ゴールデン・グローブ賞作品賞受賞の話題作、奴隷として売られた自由黒人の悲劇を、実話をベースに描いたヒューマン・ドラマ『それでも夜は明ける』や、ディズニーアニメーション『アナと雪の女王』など話題作が目白押しのラインナップ。

筆者の個人的な注目は『ディス・イズ・ジ・エンド(原題)』と『グレイトフルデッド』。『ディス・イズ・ジ・エンド(原題)』は、『グリーン・ホーネット』『50/50』で知られる俳優セス・ローゲンが監督・脚本・出演を務めた作品。セス・ローゲンをはじめ、出演のジェームズ・フランコなど全ての俳優がそのままの名前で映画に出演している超・個性的な“終末”映画です。こちら、タランティーノ監督が2013年ベスト10に選んでいるのにも関わらず、日本では劇場公開せず、ビデオスルーなので大注目ですよ。

また『グレイトフルデッド』は、日本の映画・ドラマ界に無くてはならない存在である笹野高史さんが主演を務めるブラックコメディ。「孤独を観察するのが趣味」という女が、笹野さん演じる孤独な老人に異様に執着し、その老人が幸せになることに腹をたて、周囲の人間を惨殺したり、老人自身を監禁してしまうという、かなりヤバい映画。

こんなカルト映画とディズニーアニメーションが、肩を並べる映画祭なんて世界中どこを探しても無いでしょう!!

その他にも、本年度は上記作品も含め全21イベント、108作品の上映を予定。大林宣彦監督や常盤貴子さんなど豪華ゲストの登壇から、これから注目されている若いクリエイターの作品を集めた短編作品のコンペまで、バラエティ豊かなラインナップです。

「レンタルビデオ店を“あ”行から制覇した」と言われるほどの映画ツウで、雑誌『映画秘宝』に連載を持つという、日本一信頼のおけるイケメン俳優・斎藤工さんは「井口昇監督や西村喜廣監督など、自分が出演している作品が多くこの映画祭で上映されてきました。でもこれまでは縁が無くて行くことが出来なかったので、今回審査員になれて嬉しいです。もともと映画秘宝で連載をしているだけあって、自分は“そっち側”なので、戻ってきた感じがします」とコメント。

「映画祭の後、会場の周りでご飯を食べる場所が限られているので、お店の中で映画監督さんとバッタリ会ったりしてお話出来るのが楽しい。映画少年少女に戻ってみんな映画を語っていて、上映時間以外も愛のある時間を過ごせる本当に素晴らしい映画祭です」と、ゆうばり国際映画祭ならではの魅力を語りました。

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」は2月27日(木)~3月3日(月)より開催。今後も様々な発表があるそうなので、お楽しみに。というか、映画ファンは寒いとか言ってる場合じゃなく、みんな夕張に集まろうぜ!

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014
http://yubarifanta.com

 

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