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ココイチのカレーって一皿どれぐらい利益出てるの? Coco壱番屋の財務諸表を読んでみた

2013/12/30 14:00 投稿

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ココイチのカレーって一皿どれぐらい利益出てるの? Coco壱番屋の財務諸表を読んでみた

今回はストレイシープさんのブログ『さようなら、憂鬱な木曜日』からご寄稿いただきました。

※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/483689をごらんください。

■ココイチのカレーって一皿どれぐらい利益出てるの? Coco壱番屋の財務諸表を読んでみた
先日、なんとなくカレーが食べたくなったので、近くにあったココイチに入ってカツカレーを食べた。ルーに何も入っていないのは味気ないのでやさいもトッピングした。お会計は1,080円。

1,080円!?

カレー一皿に1,080円はちょっと厳しい。一体どれくらい利益出てるんだ? と疑問を抱いたので、壱番屋のHPに行って財務諸表を読んでみた。

ココイチのカレーって一皿どれぐらい利益出てるの? Coco壱番屋の財務諸表を読んでみた

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

http://getnews.jp/img/archives/2013/12/cocoichi01.jpg

●■ カレー一皿の利益は大体10%
財務諸表の内、私はまずP/Lを見た。

株式会社壱番屋(7630)25/5期 損益計算書(単位:百万円)

売上高合計  39,285

売上原価合計 20,371

==========

売上総利益  18,915

販管費    14,885

==========

営業利益    4,029

これはすごく大雑把にいうと、カレー一皿1000円だとしたら、まず材料などの原価が500円、人件費や家賃が400円で差し引き100円ぐらいが利益となっている計算である。

案外、そんなものか、という感じだ。他の外食産業がどれくらいの営業利益率なのか知らないが、あの値段でもこれしか利益が出ていないのなら仕方がないかな、という印象を受けた。

昨今は、円高の影響で材料費の仕入れ金額が高騰しているようである。特にお米の原価高騰は利益に少なくない影響を及ぼしている。

●■ 素晴らしいB/S、自己資本比率は73.3%
せっかくなので、財務諸表の他の部分も読んでみた。次に読んだのは貸借対照表。

株式会社壱番屋(7630)25/5期 貸借対照表(単位:百万円)

流動資産合計 13,084

固定資産合計 19,612

資産合計   32,696

==========

流動負債合計  4,626

固定負債合計  3,977

負債合計    8,603

純資産合計  24,093

なんと素晴らしいB/Sだろう。自己資本比率は約73%。しかも、負債の内訳を見ると、買掛金、未払金、長期預り保証金が大半を占める。…あれ、借入金がない?つまり、この会社、無借金経営である。素晴らしいとしか言い様がない。

●■ ココイチはお店がキレイ
ココイチに入ってまず気づくことは、「お店の中、キレイだなあ」ということである。これは、飲食店において最も重要な点のひとつであると言っても良い。平成17年から10年計画で改装計画を実施中らしい。25/5末時点で全体の84.6%がリニューアル店舗となったそうだ。

また、快適性の向上にも気を使っているみたいで、マンガ本の充実、モバイル機器の充電のためにテーブルにコンセントを備え付けるなどの施策を行っている。

ココイチのカレーって一皿どれぐらい利益出てるの? Coco壱番屋の財務諸表を読んでみた

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http://getnews.jp/img/archives/2013/12/cocoichi02.jpg

●■ 配当も安定、優待もある
配当は下図のように安定しており、しかも右肩上がりである。借金を返す必要がないのだから、配当を出す余裕もあるのだろう。また株主優待は最低単元株数で年2回1500円分(500円×3枚)のお食事券が貰える。配当+優待の年間利回りは約2.3%(12/23現在)。

ココイチのカレーって一皿どれぐらい利益出てるの? Coco壱番屋の財務諸表を読んでみた

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

http://getnews.jp/img/archives/2013/12/cocoichi03.jpg

●■ どうして競合が出てこないのか?
牛丼もラーメンもハンバーガーも、駅前では競合がひしめいている。しかし、カレーだけは、まず最初に思いつくのがココイチで、それ以外は特に思いつかない。圧倒的なカレーにおける知名度である。正直、カレー界でココイチに勝負を仕掛けるのはココイチブランドの障壁が高すぎて、ハイリスクローリターンのように思える。だから競合が出てこないのかもしれない。ここまで圧倒的なブランドが確立されたのは、ひとえに誠実な経営の賜であろう。

※データは全て企業HPにて公表されたものを参考にしており、分析は個人的見解によるものです

参考サイト:『CoCo壱番屋HP』

http://www.ichibanya.co.jp/

執筆:この記事はストレイシープさんのブログ『さようなら、憂鬱な木曜日』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年12月26日時点のものです。

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