今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
■続・下積み原理主義?
下積みというか、最初「つまんない」と感じた仕事でも、実際にやってみると案外面白くて、むしろその方が結果的に得になるってのはあると思うんだよね。俺は組み込みのソフト開発をしてるけど、もともとはWindowsのプログラムを作りたかった。というか「これからの時代は、Windowsだ!」と思ってた時期があった。
まあ、それ以前は組み込みをやってたんだけど、俺もあれこれ悩む時期があって、組み込み分野なんて未来がない!とね(苦笑)。ちょうど不況で組み込みの仕事が激減し、一方でWindows(3.0とか)が話題に登り始めた頃だったから、当時俺なりに考えて、そういう結論を下したわけだ。そもそも組み込みの仕事をはじめたのも成り行きで、ぜんぜん腰を落ち着ける気はなかった。
でも結局いろいろあって、組み込みの仕事をしてるんだよね(苦笑)。で、むしろWindowsの普通のアプリケーションとかは、はじめは確かに一斉を風靡したけど、結局MicorosoftのOfficeとかに収束してしまって、現在は思ったほど栄えてないよね。
当時いくら希望してもWindowsの仕事をやらせてもらえずに、結構腐ってたのだが(なまじWindowsのアプリを開発してる部門もあったので、そこに配属を希望したのだが、それが却下されて一時期キレていた。辞めてやる!と)、結果的には組み込みの仕事を続けてよかったわけで。ちなみにWindowsの部門は結局その後なくなってしまった(笑)。当時の俺の希望が叶えられていたらどうなっていたことか。いま思い返してもその時の俺の判断はそんなにおかしくないと思うのだが、結果的に俺の予測は外れた。まあ人間万事塞翁が馬というか(苦笑)。
* * *
むろん逆もあるだろう。どうしても自分似合わない仕事、希望と違う仕事を我慢してやり続けた結果、残念なことになることもあるだろう。しかし逆もあるので、難しい。と言うか人生は面白い。
何が正解かなんて所詮わからないわけで、我慢して続ける選択もあれば、思い切って転職する選択もある。成功率は五分五分。そういう意味で「つまらない仕事でもとりあえず続けてみたら」というアドバイスが出てくるのだろう。50%ぐらいはその方が結果的に幸せになれる可能性もあるよ、と。あくまで50%ね。それ以上でもそれ以下でもない。なにも「嫌な仕事でも絶対100%続けろ」なんて意味じゃ、そもそもない。
あと会社の人間がやめようとする人間をひきとめるのは、上述のようにまったくの嘘ではないけど、基本的には仕事で引き止めてるだけだよね。よっぽどクビにしたい人間でないかぎり、基本的に引き止める。それはその人の人生を本気で考えているわけではなく(上述のように未来なんて誰にも予測できない)、単に義務としてやってるだけだ。残った社員の士気も落ちるしね。
それを真面目に受け取って本気で文句をいう方が幼稚。(あまりよくしらないけど)水商売の女性が愛だとか語るのと同じじではなかろうか。店員は商品を売るための言葉を並べるし。それを客観的で公平なものだと、本気にする方がおかしい。あくまでビジネス。
関連記事:「下積み原理主義?」 2013年12月24日 『ガジェット通信』
http://getnews.jp/archives/478262
執筆:この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年12月24日時点のものです。
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