今回はブログ『パチンコ日報』からご寄稿いただきました。
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■Z80が原因でメイン基板のプログラマーの高齢化が進む
Z80。
1989年に任天堂から発売されてゲームボーイに載されていた8ビットのマイクロプロセッサーで、80年代の半ばまで、パソコンにも使われていたCPUだ。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/10/z80.jpg
CPUが8ビット、16ビット、32ビット、64ビット、と進化していく中で、2008年からはパソコンでも64ビットが普及するようになり、今や一般社会では64ビットが主流になっている。
日進月歩のCPUの歴史の中で、8ビットは原始時代とまではいわないが、時代の主流からは取り残されたものであることには違いない。
未だにメイン基板でZ80を使っているのが、パチンコ業界なのだが、Z80でプログラムを書けるプログラマーがどんどん高齢化しているのが実情でもある。
「メイン基板のプログラマーは若くて40代。50過ぎのプログラマーもいますよ。8ビットの狭い領域で開発するのに、皆ひいひいいっていますが、8ビットでは若くて優秀な技術者なんか集まりっこない。サブ基板は別として、メイン基板のプログラマーが高齢化している原因は8ビットにある、といっても過言ではありません。8ビットだから次世代のプログラマーが育っていないのが実情ですよ」と打ち明けるのは開発関係者。
コンピュータ専門学校では64ビットを使ってメモリを使い放題、自由な発想で、プログラムを作っている。そんな彼らが、未だにアセンブラ言語のZ80のパチンコ業界に魅力を感じるはずもない。
「保通協は150万円からする高い試験料を取っているのに、64ビットを認めないのは、保通協に技術力がないから。怠慢としか思えない」と憤慨する。
では、なぜ、8ビットしか認めないのか?
「容量を広げたら不正の温床になると思っているからです。保通協は遊技機の均一性を求めているわけですから、均一性が保てない=不正機であるなら、その時は検定を取り消しにすれば済む話。このままでは、あと、10年もするとメイン基板のプログラマーがいなくなってしまう恐れがあります」
狭い容量の中でプログラムを書けといわれたらどうなるのか?
「RAM4K内でプログラムを書けといわれても素直な人間は書けません。必然的に人の裏をかくような人材でなければできません。ギャンブルは人の裏をかかなければいけないので、そういう意味ではぴったりなんですが。パチンコ業界の技術者は閉じ込められた世界で進化することを禁じられているので、ドM集団ともいえますね」と自嘲気味に笑う。
Z80。
技術者を高齢化にしている元凶であることが分かったが、これが反面では他業界からの参入を阻止している役目も果たしている。
執筆: この記事はブログ『パチンコ日報』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年10月1日時点のものです。
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