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9月に入って、食料品の価格が値上がりしているようです。
ただでさえ、夏の疲れが出る時期ですから、料理をするのがおっくうになりがち。ましてや、独女・独男のみなさんなら、コストと時間の関係もあって、ついつい買い置きした缶詰めを空けて、そのまま“ズボラ飯”なんてことになりがちじゃないでしょうか。
一人で食事する時は別にかまいませんが、友達や彼氏・彼女をおうちに呼んで自宅飲みや、一緒に飯を食うなんて時は、ついついふだんのズボラが出てしまうなんてことも。この油断が、薄氷を踏んでしまい、あたためてきた二人の関係にヒビが入ってしまうんてことにもなりません。勝負飯とまでは気合いを入れなくてもいいでしょうけど、一線を守る意識はもちたいですね。
だいたい、いくらカジュアルな家飲み会でも、つまみは、乾き物の袋開いて、缶詰め開けただけってのは、気持ちがすさみそうですわね。あーた、競馬場帰りに角打ちで飲んでるおっさんじゃないんだからさ。ここは油断せずに、ちょっと小洒落たものを用意しましょうよ。(※『角打ち』を知らない良い子はググってみましょう)
昔から、「ハートよりも胃袋をつかめ」と申します。彼氏・彼女はもちろん、好きな人と友達のラインを越える駆け引きは、飯で釣るのが一番。
「でも、料理は苦手なんだよね。レシピ本見て、チャレンジしてみたけど無理だったしさあ」そうでしょうそうでしょう、そうのたまわれる読者様がいらっしゃることと思います。想定の範囲内です。正直いいますが、巷のレシピ本は、ほとんど役に立ちません。考えてごらんなさいな。あーた、一流シェフが教えるレシピ本とか読んだくらいで、同じ料理が作れるわけないじゃないですか。イチロー選手が書いたトレーニング本を読んだだけで、メジャーリーガーになれますか? はっきり言って無謀です。(こういうこと書くから、俺は、料理本出せなくなるんだよな)
たしかに、いっぱしの料理を作れる技術を身につけるのは大変ですけど、缶詰めとか出来合いのレトルト食品を、それなりにオサレに見せるのって、そう難しくありません。ちょっとしたコツをつかめば、すぐできるんですよ。
たとえば、パートナーがいないメンズ御用達のタンパク源&酒の肴の定番、鯖の水煮缶ですが
ただ、マヨネーズとしょうゆをかけて、スライスしたたまねぎをかけて、乾燥したパセリをふっただけですが。いかがでしょうか。少なくとも、缶のふたをあけて、中身を小皿に盛っただけよりは、はるかに見た目がまともに見えると思います。これなら、家飲みのパーティで、誰かが来た時に、とりあえず出しても恥ずかしくはなさそうですね。(もちろん、もっと手をかければ、すごい料理を作れますけど、飲み会って、始まりの時に、もたもたしてると興ざめしちゃいますから、お通し代わりにはとりあえずこれでじゅうぶんでしょう。)
たまねぎをスライスするのが、面倒だったら、水菜を手でちぎって添えたり、アルファルファや、かいわれ大根でもいいと思います。(個人的にはアルファルファがおすすめ)乾燥パセリがなかったら、生のパセリでもいいですし、青ノリでも合うと思いますよ。
こちらはホールトマトに、ほんの少しバターを加えて、レンジで10秒チン。鯖の水煮の缶詰に、できあがったトマトソースをザーッとかけて、スライスしたタマネギと、乾燥したパセリをあしらっただけ。タマネギのスライス作るのが面倒なら、アルファルファ(スーパーで売ってます)とか、バジルの葉をあしらうのもOKです。あれば、オリーブオイルを香り付けのために振りかけてもいいですね。(オリーブオイルを振った後に、タイムなどの香辛料を散らすとなおベスト)
手間をかけてはいますけど、これくらいなら、おっくうがらずにできるレベルでしょ? 自宅に招いた友達や、彼氏・彼女さんの評価ポイント高くなりますよ。
料理は見た目で騙される
おいしそうに見える料理の三原色 赤・緑・黄
こいうアレンジ例を載せると、「料理センスがある人だから、こんなことが考えられるんですよ。私は無理です」ということをよく言われます。たしかに僕は、10代からそれなりに料理の仕事に携わってきたんで、それなりにスキルを磨いていますが、このアレンジは、誰でもできます。簡単にまねができる、ちゃんとしたコツがあるんですね。
そのコツとは「料理は見た目で騙される」ということ。
ちょっと想像してみてください。「トッピングがなにもない真っ白なレアチーズケーキ」と「真っ赤ないちごが乗ってるショートケーキ」
並べておくとどちらが売れると思いますか? もちろん、お客さんの好みや、お店の立地によるんですけど、大体の場合は、例外なく、イチゴが乗ったショートケーキが圧倒的に売れるんですね。
クリスマスのような時期は、たしかに別の要素が考えられますが、一年中通してなら、イチゴショートケーキに、ほぼ確実に軍配があがります。
これは、僕の経験と研究の自論なんですけど、赤い色って、ほとんどの人にとって、食欲をそそられる色なんですよ。ちまたの料理やスイーツをよく見ていただくとおわかりいただけると思いますが、巧妙に赤い色の食材を使って、食欲がわくビジュアルにしたアレンジや盛りつけがされてることが多いです。これで、購買意識をあおって、売上を上げているわけですね。
ところで、鯖の水煮缶を、ちょこちょこっと小細工した上の2つの写真ですが、どちらを食べたいと思いますか? 100人くらいに統計をとってみると、おそらくほぼ間違いなく、下のトマトソースをかけたもののほうに軍配があがると思います。
まとめますが、料理やスイーツの食材の色が、人の心に働きかける効果は、こんなものがあります。
赤い食材
食欲をそそる働きがある。また、スイーツの場合、甘く見える
緑の食材
料理全体を、新鮮に見せる効果がある。
黄色系の食材
栄養価があるように感じさせる効果がある。
こう書くと、おわかりでしょうか。上の二点のさばの水煮缶の盛りつけ例ですけど、食材の色が与える心理をうまく利用して、ちょっとオサレに見せているだけなんです。このテクニックは、おつまみだけでなく、料理はもちろん、スイーツ、はては、日々のお弁当にも使えます。
写真は掲載しませんが、市販のお弁当なんかも、この心理をうまく工夫しているものが多いです。食材がコスト的に使えない場合は、そのような色のおかずを小分けするカップや、お飾りを入れても同じような効果が得られます。
たとえば、いなりずしのパック。必ず、紅ショウガ(食欲を増す)、葉蘭(ばらん:緑色の葉っぱを切った形をしたお飾り)が必ず入っていますよね。
もし、コンビニのお弁当売り場なんかで、いなりずしのパックを買ったら、紅ショウガと葉蘭を取り除いて眺めてみてください。同じもののはずなのに、紅しょうがと緑色の葉蘭で飾りつけしたほうが、おいしそうに見えるはずです。
このゴールデンルールを意識すると、お子さんや、ご主人・彼氏にお弁当を毎日作っている女性の方や、『弁当男子』は、お弁当作りがずいぶん楽になりますよ。お弁当箱のふたをあけたとたんにうんざりしない、楽しいランチタイムを楽しむことができます。
このゴールデンルールの応用の方法は、あなた次第。ぜひ活用してみてくださいね。
※この記事はガジェ通ウェブライターの「松沢直樹」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
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