今回は『WAILINGUAL』からご寄稿いただきました。
■英語ができる全ての人が必ずやっていた5つの事(例外なし)
英語が出来る人、の定義は難しいとは思いますが今日はそういうややこしいことは一旦置いておいて、英語を使い仕事をしている人や英語を自由に使い海外で活躍している人など「英語を使う」ということを自分のものにした人たちが行ってきた5つの共通事項のお話です。
英語ができない、という理由は本当に様々で、いくつかに絞る事はできません。
でも、出来る人がやってきたことは実は驚くほど共通しているものなのです。
●1.英語は話すものだという意識。
英語は当然ですが言葉です。古文書の中にだけあるものなどではありません。
英語が出来る人、は必ず英語が「話せます」。
話すレベルも色々ありますが、まずは自分の思いをある程度の不可分なく伝え、そしてコミュニケーションが取れます。
英語が出来る人は学習を通して「話す」ということを必ず念頭に置いています。
例外はありません。
英語を話すという過程は話そうとしない限り辿れるものではありません。
いくら文法を必死に勉強し詳しくなっても、選択式の試験でいくら高得点を取ろうとも話そうとしたことがない人は、結局話せません。
話す、という行為は思考というよりも条件反射に近いものです。
母国語で話している時、言葉を選んで話す時以外あまり熟考しながら話す人は少ないと思います。
話す、という行為には色々な要素が含まれていますが大事な事は「話そうとすること」これに尽きます。
英語ができる人でこのプロセスを怠った人はいないと言い切れます。
●2.発音についてよく考えている
この動画のお二人は完全に日本人です。
ワイリンガルサイトでもインタビューをさせていただいた上川氏*1と通訳者の鷹森桃太郎氏*2の英語対談です。
*1:「第一回「英語喉・著者/上川一秋さん」」 『WAILINGUAL』
http://wailingual.jp/interview/interview1.html
*2:「Momo Takamori@MomoTakamori」 『twitter』
https://twitter.com/MomoTakamori
「鷹森桃太郎 VS 英語喉・上川 英語で対談」 『YouTube』
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://youtu.be/BiJGlLnsH-0
かなりハイレベルなお二人ですが、この二人は特に何か特殊な能力があってこういう綺麗な発音になったわけではありません。
2つめの共通点は発音についてよく考えている、ということ。
例外はありません。
どういうことかというと、簡単に言うと、勝手に発音がよくなったわけではない、ということ。
これまで出会った沢山の発音の綺麗な日本人は全て、発音についての説明が出来る人たちでした。
つまり、Rの音はこういう風にしている、FとVはこう違う、THは舌をこうする、としっかりと誰かに教えることができるくらい明確に認識していました。
発音とはメカニズムです。一定の方向に然るべき力を加えれば物体は然るべき位置へ動くように、発音というのも正しくやれば正しく変化します。
英語ができる人はしっかりと他人の、そして自分の発音に気をつけてここまで来た人たちなのです。
●3.恥をかく=成長する、と考えられる
日本人が英語を話そうとする時に決まって出る話題が、「失敗を恐れる」という心理です。
これはかなり世界的に見ても特殊な心理で、色んなものがゆがみ絡み合い、そういう不思議な心理になってしまっているのだと思います。
英語での会話に慣れていない、または他の人たちが英語で話している所をあまり知らないというのも大きな要因の1つでしょう。
映画やドラマ、最近ではTED*3など完璧に構築されたものを目にする機会が多いのでよどみなく完璧な状態で話す事が大前提だという誤解を生んでいるのかもしれません。
*3:『TED』
http://www.ted.com/
世界を知らない、というのは日本に共通して蔓煙する空気です。
これを見てみてください。
世界中の人がネイティブ講師と英語を学んでいる様子です。
「Conversation 」 『YouTube』
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://youtu.be/4CD7_jARPvA
どうでしょうか、みなさんが思っているように完璧な英語でよどみなく話している人がその生徒の中に何人いたでしょうか?
そして失敗を恐れて話そうとしない人が何人いたでしょうか?
失敗なんて会話の中にそもそもあるでしょうか?
言いよどんだり、言葉を忘れてしまったり、間違えて使ったり、それは失敗でも何でもありません。
恥ずかしくも何ともありません。
それよりもはっきりと言おうとしない、声が小さく聞き取れない、目を合わせない こう言った事の方が外国人にはよほど奇異に映ります。
万が一恥をかいたところで、何を失うでしょうか?
僕も沢山の恥をかいてきましたが*4、失ったものなどなにもありません。むしろ得たことばかりです。
*4:「【他人の失敗から学ぶ英会話成功術】」 『togetter』
http://togetter.com/li/415542
英語ができるようになった人は全員、恥にそして間違える事に余計な抵抗がありません。
これも例外なしです。
●4.英語=勉強と捉えない
英語ができるようになりたい、という人から多くの相談を受けますが殆どの人がどう「勉強すればいいか?」という聞き方をされます。
僕は極端な話、英語ができるようになりたいが「どうすれば勉強しなくていいか?」と聞く人が出てきてもいいと思っています。
英語が話せるようになる過程は基礎理解と反復です。
勉強する、という行為は「知識」を増やす行為のことで、これは英語を学ぶ、より英語で学ぶ、ことで加速度的に身に付いていくものです。
例えば、becauseという言葉があります。誰でも知ってる単語です。
僕は今日朝ご飯を食べなかったからお腹が空いています。
という文があるとします。
I'm hungry because I didn’t have breakfast.
I'm hungry. Because I didn’t have breakfast.
微妙に違う文ですが、どれが間違えているか、もしくは両方正しいかわかりますか?
ということを、僕たちはこれまで学校教育を通して試されてきました。
超現実的な話をすると、そもそも会話ならどちらの文も口にすれば同じです。
また、じゃあ書き言葉ならどうか、という話でも、そもそもこんな文章書き言葉で表現することあるでしょうか?せいぜいメール程度だと思います。
まさか論文などでこんなこと書かないでしょう。
現実的な話をすれば、どっちでもいいわけです。
ただ、文法的な話をすると後者の文頭にbecauseが来ているのは間違いなのです。
でも僕が言いたいのはだから日本の英語教育はだめだ、ということではありません。
これはむしろ日本人が混乱しがちな事柄を問題にしてくれているのですから、知ってるなら知っていた方がいいとは思います。
英語が出来る人に共通する文法理解は、知ってた方がいいけど知らなくても英語は使える、という認識です。
もちろん、基礎文法は大事です。
第2言語として英語を習得する以上文法は避けては通れません。
今言っているのは重箱の隅をつつくような文法事項のことです。
もっと言うと会話に支障をきたさない文法ということ。
英語が使える人で、試験での正解不正解をゴールに英語を学び続ける人などいません。
試験は試験、素晴らしくオーガナイズされた間違い測定基準ではあるけれども、それをベースにしてしまわない事が一番大事なことです。
僕の知り合いのオーストラリア人で今は日本企業の人事部長をしている人がいます。
彼女は日本語をなんとカラオケだけで身につけてしまったのです。
机での勉強はほぼ一切していないらしいです。
もちろん一切というのは大げさだろうけど彼女がカラオケ大好きで日本人よりも多くの邦楽のレパートリーを持っている事は確かです。
彼女は日本語=勉強、だとは捉えていません。
楽しく身につける為には?という逆算から大好きな事を合体させられる人、これも例外なく英語が出来る人に共通する事です。
●5.目標がある。
当たり前ですが、降りる駅を決めずに山手線に乗ればどこで降りてもいいわけです。
逆に降りなくてもいい。
たとえ降りたとしても、目的もなにもない駅なので降りた所ですることもない。
目的を持たずに英語を学ぶ人がこんなにも多いのはどうしてでしょうか?
原因は英語ができないというコンプレックスと、それを焚き付ける出版社やビジネス業界の合わせ技です。
英語ができないことくらい自分が一番わかってる、だからできればいいなと思ってる。
そこにラクして誰でもできる方法があるよと歩み寄る出版社とこれからは英語の時代だ、いつかは知らないけれどとにかくグローバルな事になる、だから英語を始めた方が良いという英語ビジネス業界。
この太古から連綿とつづくコンプレックス搾取商法が、目的を持たずに英語を始める人を多く生んでしまいます。
でも、この項の冒頭で言ったように、目的地を決めずに乗った山手線の一体何処で降りる予定でしょうか?
またその降り立った地で何をするのでしょうか?
何も壮大な夢を持てとか、世界一になれ、と言っているのではありません。
小さくてもいい、誰かと同じでもいい。
でも、今の自分では叶えられない事、そして届かないことをしっかりイメージしてみてください。
なりたい自分になれる、英語は裏切りません。
あなたが夢見るあなたに英語は近づけてくれます。
逆に言うとあなたがあなたに夢を描けない限り、それは永遠に叶いません。
些細な事でもいいんです、でもより具体的により明確に未来の自分を描いてみてください。
英語が出来るようになっているあなたはどこにいますか?
誰とどんな話をしていますか?
笑ったり泣いたりしていますか?
今まで知らなかった世界を楽しんでいますか?
それら全てを、きっと英語という「翼」はよりあなたに近づけてくれるものです。
英語ができる人、は翼を持った人なのです。
軽やかに飛び回り、そして今までいた世界を遠くの空から眺められる人。
もしあなたが英語ができるようになりたい、そう思っているならこの5つの項目は絶対に逃さないようにしてみてください。
きっとこれらはあなたに「翼」を与えるきっかけになってくれるはずです。
英語学習とはあなたが描く未来のあなたに、会いにいく旅、僕はそう思っています。
一緒に楽しんでいきましょう、未来の自分を迎えにいく旅を。
執筆: この記事は『WAILINGUAL』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年07月18日時点のものです。
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