今回は、『はてな匿名ダイアリー』から転載させていただきました。
■元社員として、和田の引責解任に思うこと、への感想
「和田の引責解任に思うこと」 2013年03月26日 『ぼんのう』
http://bonnoh.jugem.jp/?eid=1228574
を読んだ。スクエニの社員でもなかった人間が良くもこれだけ断定できる。
偏見による分析とは酷いものだ。ろくなゲームが作れないタイプの似非プランナだろう。それはまぁいい。
いや、和田が社長になった瞬間、そもそもスクエニには、クリエイターらは和田らによって冷遇されていた。開発者、制作者は和田からすれば、ただのコストでしかなかった。
俺は最近まで開発部門に所属しているプログラマだった。今はプーだがw
社長とは何回か酒の席やらで話したことがある。これは特別なことではなく、ある程度社歴のある人間はほぼ皆、社長に接したことがあるはず。
新卒なんかは和田塾と称して何度もあってる訳で、和田さんは社員を愛していたし、力のある開発者を優遇しすぎてさえいた。
…ただ面接の場面からも、スクエニがおかしくなってたことを痛感した。ゲームを作る…ということを、スクエニは徹底的に馬鹿にしていたのだ。
面接官であったであろう幹部とその後ろに控えていた和田ら経営陣にとって、ゲーム開発はただのコストであり、開発者は会社の金を奪う泥棒にしか過ぎない。
和田さんほど自社のゲームを遊んで愛している社長を他に知らない。
彼は開発者ではないから技術などはないし浅い知識しかないが、それでもネットワークゲームの技術書を読んだり、ゲーム開発に参画したりしてきた。
そこにかかるコストの圧縮と効率は重視していたけど、ゲーム開発をコストとは考えていないし、開発者への敬意と信頼がありすぎるくらいの人。
もしも馬鹿にしてると感じたなら、それは目の前のあんたが余程の馬鹿に見えたのだろう。不合格だったのは当然だ。ご愁傷様。
ゲーム開発をコストとして考えていたのは、むしろ別の派閥で、今回の人事によって開発部門の縮小が加速する可能性が高いかもしれない。
和田さんは開発部門を守ろう、国内の開発力を落とすまい、とし続けてきた。
そのことは、何度失敗しても”健全な赤字”のRD部門を立ち上げ続けていることを示すだけで十分だろう。
俺が辞める段階で60人以上の研究者が居たんだから、日本のゲーム業界最大の研究部隊を持っているのは今でもスクエニだと断定できる
和田さんの失敗・欠点は、むしろ開発者を愛して大事にして、信頼しすぎてきたこと。
切るべき時に大物や大型PJを切るに切れなかった優しさが、あれほど正確な分析と判断が出来ていたのに、会社を傾ける結果に繋がってしまった。
信じるべきではない人間を過剰に信頼しすぎてきたがために、社内の人間関係を複雑にして、PJ経営を難しくしてしまった。
もっと和田さんが冷酷な人間で、ゲームが嫌いで、オタクなんかクソだと思ってくれていたら、社員ならそう思うはずだろう。
和田さん、お疲れ様でした。
和田さんの器の中で、多くの人間が甘えた仕事をし続けてきたんだが、もうそれは出来ない。
信頼を裏切り続けてきて、まともなゲームを出せなかったスクエニの開発者の地獄はこれから始まる。
俺が無能かどうかはどうでもいいが、多少なりとも和田さんに感謝しているのなら、匿名でdisるようなことはやめたほうがいいぞ。君が、本心では和田さんのことが大嫌いで、できる限り足を引っ張ってやろうと思っているのならまったく問題はないのだが
そうでないのなら君にとっても和田さんにとっても、こんな書き方をするのは不幸でしかない。
俺の文書でもないものを俺と断定するあたり、思い込みが強そうなので元記事に書く。
Disでも擁護でもない。感慨にふけったるだけ。
どちらかと言えば、スクエニの和田社長の取り巻きDisにはなるかもしれないな。
和田さんは個人として見れば凄いよ。戦国IXAなんかも彼の功績の一つだったし、語られてた経営戦略や分析は振り返っても妥当だった。
それを実行に移せなかったのは、和田さんの甘さ故か周囲が弛んでたからかって話。
スクエニには話に聞く柳井さんとか、三木谷さんあたりが社長としては向いてるんだ。
現に出した結果は最悪。目の前にある現物の前にはどんな言い訳も無意味だ。
君が悔しい思いをしたのなら、それは元社員としても忸怩たる思いだ。申し訳ない。
俺としてももっと面白いものをもっと沢山作りたかったが、それは出来なかった。
色んな事実を上げたいが、それは許されることではないし語らない。
ただ、和田さんだけが悪かったわけでは絶対にない。
なんかすごい反響になってしまったw
和田さんを誤った方向で叩く声には異論を言いたかった。
和田さんに対して社員の誰もが公開質問状を出せる時があった時、俺も経営方針に対する不満を送ったことがある。
それに対してもちゃんと返信をくれたことがあった。
次の社長がそこまで社員に歩み寄ろうとして、一緒にいいものを作ろうとするかは分からない。
損になると分かっていて研究開発をするかも分からないし、金の無駄だと数年かかってるプロジェクトをあっさり潰すかもしれない。
スクエニ再建に向けて多くのプロジェクトを畳んで行って、外注中心の開発にするのが、あるいは正解かもしれない。
しかし、その時には皆が望むスクエニには、本当にもう戻れないかもしれませんね。
んじゃ、ま、俺はこれで。皆さん、多くの反応をありがとう。
転載元:こちらは匿名投稿『はてな匿名ダイアリー』からの転載です。
転載いただいた記事は2013年04月15日時点のものです。
画像:スクエニ『flickr from YAHOO!』
http://www.flickr.com/photos/masa138/4261695208/
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