●失恋をした、さあどうする。
そんな時に4番目くらいに浮かび上がってくる懸案事項といえば、「元恋人との思い出が詰まったあんな品やこんな品を一体どうしたものか」ですよね。
「あんなに大好きだった彼女が残した1枚のCD、見るだけでつらいけれどまだ捨てたくはない、でもずっと持っているのも未練がましいしそのままじゃなんだか前に進めない気がする、やっぱりこいつはどうにかしなきゃいけないんだ!よし、フリスビーにしてひと思いに日本海に投げる!」
そんなあなた、ちょっと待って!せっかくならばその思い出の品、博物館に寄贈するというのも1つの手ですよ。
クロアチアの首都・ザグレブには世界唯一の「失恋博物館 (Museum of Broken Relationship)」が存在します。
その名から推測できる通り、中に展示されているものは世界各国の失恋ピーポーから寄せられた元・恋人との思い出の品々。1つ1つの品には持ち主からのメッセージが寄せられており、クロアチア語と英語にて読むことができます。(英語ができない?大丈夫、受付にて無料の日本語版ガイド貸出サービスが!)
例えばこちらは、入口入ってすぐのところにあるシカの置物。
(※意訳)
「お前は僕の太陽さ!」- 私の夫はそんなことを言ってたけど、結婚してちょっと経ったらもう彼は私のことなんて愛してないんだってわかったの。住む家も別にしたし、離婚届も出したわ。展示が始まった頃にはもう私たち離婚しているでしょうね…このシカはね、2人で過ごしたクリスマスの日に買ったの。ねえ、クリスマスって愛の日よね。結局そのクリスマスが最初で最後だったんだけど。クリスマスツリーの下に飾ってたのよ、これ。きっと私の代わりにどこかで真実の愛を探してくれるわ。
まあこちらの例はなんといいますか、普通というか、「よくある失恋だな」と思える話でしょう(当人にとっては一大事でも)。
●もちろんこれだけじゃありません。
他の展示品の例:自転車、粉砕されたガラス、手作り毛皮コート、斧、手錠、偽おっぱい(装着用)など、一体その寄贈物をめぐって何が起こったのか気になるアイテムがたくさん。
中でも手錠のエピソードは割と腹立たしく、
(※意訳&要約)
前のカレとアレする時はいつもこの手錠を使ってたの…でもある日コレを使ってる時に他の男がうっかり部屋に入ってきちゃって…んで、その男が私の今のカレってワケ。
もうお前は一体失恋の話をしたいのか今彼との出会いを伝えたいのか何なのか。
とまあそんなエピソードもありつつ、他には「亡くなった夫に宛てた妻と娘からの手紙」「戦時中に仲良くなったけど、今はもうどこにいるのかもわからない女の子に宛てたラブレター」「長距離恋愛していた彼女にオンライン上でフられた時のskypeのスクリーンショット」なども展示してありました。
人の数だけ別れも様々。
一人じゃ抱えきれない失恋の痛みは、いっそ世界中の人に知ってもらうのも手かも?
失恋博物館公式HPはこちらから!(英語、クロアチア語対応)
http://brokenships.com/en
(土成)
※この記事はガジェ通ウェブライターの「土成」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
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