今回は左巻健男さんのブログ『samakitaの今日もガハハ 左巻健男/SAMA企画』からご寄稿いただきました。
※この記事は2011年10月14日に書かれたものです。
■ニセ科学は誰を狙うか(先覚者と素直な人:低知的レベル)
「“世田谷のラジウムは東電の陰謀!”なまとめ」 『togetter』
http://togetter.com/li/200257
を見て、次を再録しておくことしたい。
教育界とニセ科学(ニセ科学フォーラム2009)の左巻健男レジメから。
「教育界とニセ科学(ニセ科学フォーラム2009)の左巻健男レジメ」 2009年12月12日 『samakitaの今日もガハハ 左巻健男/SAMA企画』
http://d.hatena.ne.jp/samakita/20091212/1260598185
●ニセ科学は誰を狙うか
ニセ科学を「すごい!すごい!驚きの技術だ、考え方だ」と褒めそやしてニセ科学の普及に一役も二役もかっている船井幸雄という経営コンサルタントがいます。
世の中で影響を与えるにはそれなりのマーケティング論が活用されています。
彼の場合、人を4段階に分けてその第一のタイプ「先覚者」(2%くらい)に注目しています。その男女比は男:女=2:8。女性がメインです。
第二のタイプは「素直な人」(20%)。「先覚者」のいうことを素直に耳を傾ける。
第三のタイプは「普通の人」(70%弱)。
最後が「抵抗者」(10%弱)。50歳以上の男性に多いといいます。職業的には学者、マスコミ人です。それで、彼は「抵抗者」は無視といいます。
第一の「先覚者」の3,4割が動き出すと「素直な人」の半分くらいが同調する、さらにそれに「普通の人」が追随する、といいます。
ニセ科学批判派の側からこれを見ると、とくに先覚者や素直な人はニセ科学に引っかかりやすい人たちです。ニセ科学側は知的レベルが低い人たちを動かそうと狙っています。いまや、その中に教員もかなりいるのが大問題です。子どもでもだまされにくい『水からの伝言』などに感動し、それを広め、授業でやってしまう人たちです。その口癖は「科学ではわからないことがある」です。そのくせ、科学には弱いです。科学ではわからないことがあるのはその通りです。でも、少なくても、『水からの伝言』などについては科学でおかしいとわかることです。科学でわかっていないことも膨大にありますが、わかってきたことも膨大にあり、真実の基盤は増え続けています。そういった真実の基盤でものを考えることができることが必要でしょう。
執筆: この記事は左巻健男さんのブログ『samakitaの今日もガハハ 左巻健男/SAMA企画』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年03月28日時点のものです。
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