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ponanzaが将棋倶楽部24で大暴れ

2013/02/21 00:01 投稿

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ponanzaが将棋倶楽部24で大暴れ

今回はやねうらおさんのブログ『俺のブログがこんなによっちゃんイカなわけがない』からご寄稿頂きました。

※すべての画像が表示されない場合はhttp://getnews.jp/wp-admin/post.php?action=edit&post=291193をごらんください。

■ponanzaが将棋倶楽部24で大暴れ

先日の世界コンピュータ将棋選手権*1で5位だったponanzaが将棋倶楽部24*2で大暴れ中。

ponanzaは大会5位とは言ってもマシンスペックの差などから考えるに、マシンが同条件なら優勝の可能性も十分あったソフトだし、レーティング的に見ても大会で1位~4位のソフトともほとんど遜色は無いと思われる。

そんなponanzaがプロ棋士もお忍びで指していると言われている将棋倶楽部24に参戦。

※ コンピュータ将棋ソフト開発者のソフト指し参加は公認。

ponanzaはR2400からスタートして、5日目である現時点(2011年5月14日9時現在)で62勝2敗。勝率0.96875。

ponanzaは将棋倶楽部24のR3000(トップアマか奨励会3段以上だと思う)前後に連戦戦勝。

現在R3172で、将棋倶楽部24の最高R保持者となった。

ponanzaが将棋倶楽部24で大暴れ

しかも、このまま指し続ければいまの勝率から言ってR3300ぐらいまで行くだろう。

コンピュータ将棋はもはや早指しでは人間を軽く越えていたことをponanzaがいま証明した。

しかし圧倒的な勝率なだけに、ponanzaの序盤のもろさが目立つ。

序盤・中盤でponanza不利なまま終盤にもつれ込んで、それを豪腕でひっくり返す。そんな勝ち方も結構ある。

棋譜を見ているとponanzaは中盤で次の一手みたいな華麗な手を繰り出すし、終盤で羽生マジックのような素晴らしい手もよく出てくる。ぶっちゃけ、NHK杯より面白い。

人間側は相手がコンピュータだから対策が立てやすいのかと思っていたら、定跡選択はランダム(?)なので、ponanzaはいろんな戦型をやってくるし、どの戦型をやってきてもめっぽう強いので、オールラウンドプレーヤー型の将棋のようだ。羽生さんを彷彿とさせる。

以前、Bonanzaが渡辺竜王と対局したときBonanzaはR2800程度であったと言われている。渡辺竜王は(当時の)Bonanzaを「奨励会三段クラス」と評した。それがもし本当なら、いまのponanzaは、そのレーティングからすると少なくとも並のプロ以上だと言えるだろう。

高段との対局なら、長い持ち時間になればなるほどコンピュータ将棋の勝率は下がるだろうけど、それがどれくらい下がるのかは興味深いところだ。この勝率からするとNHK杯ぐらいの持ち時間(1手30秒 + 考慮時間10回×1分)だとプロ棋士とやってもコンピュータが互角以上のように思える。

ところでプロ棋士は将棋倶楽部24のRで言うとどれくらいなのだろう?

将棋倶楽部24には「Xは誰だ?」という企画があり、プロ棋士が名前を隠したままXとして参戦してくることがある。*3

ponanzaが将棋倶楽部24で大暴れ

Xの勝率は結構いいのだが、Xは高段のみを相手にしているわけではないので(ファンサービスとしてまんべんなく相手にするらしい)、勝率だけでは評価しにくい。しかし、まんべんなく相手にしてこの勝率なら、ponanzaのほうが強いのかも知れない。

ちなみに現在のXの対戦成績はこれだ。

ponanzaが将棋倶楽部24で大暴れ

よく見ると中断局と時間切れ負け以外は負けなしだ。R3056の人にも勝っているし、それからするとXのRは3300ぐらいは十分あるのではないかと推測される。やはり、プロ棋士は強いのかも知れない。

ちなみに、上のXの中断局の最終局面は互角ぐらいの局面。また、時間切れ負けのうち片方の最終局面は互角ぐらい。もう片方はX側負け。(次図)

ponanzaが将棋倶楽部24で大暴れ

※ 85歩は打ち歩詰め。後手は43馬のように銀を外しても35金打ちで詰み。放置すれば34銀成からの詰み。25角成など34に利かせても23龍同玉32銀打ちからの詰み。

あと、米長会長の日記*4によると米長会長は激指10と対戦して次のような成績らしい。

「持ち時間10分残したまま」っていうのがそもそも何か設定がおかしいような気がするし、米長会長はロースペックのPCを使ってそうだし、そういうのを考えると、いまの将棋倶楽部24のponanzaにも米長会長は勝ち越せないんじゃないかと思う。

ともかく、コンピュータ将棋が面白くなってきた。

執筆:この記事は(ブロガー名)さんのブログ『(タイトル)』からご寄稿いただきました。
※寄稿いただいた記事は2011年05月14日のもので掲載は2013年02月21日時点のものです。

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