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【見学レポート】無印良品でおなじみ良品計画の本社が大リニューアル! “感じ良いオフィスづくり”はこうする

2017/04/18 13:00 投稿

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こんにちは。ガジェット編集部ライターのMOCAです。今回は、無印良品でおなじみの株式会社良品計画さんの本社が大リニューアルをしたということで、発行人ふかみんと最近編集部に仲間入りした森あんな記者と筆者とで、見学してきた様子をレポートします。リニューアルの裏話もきいてきましたよ。

事の発端は2016年の6月。「ガジェット通信編集部オフィスを大改造してもらっちゃうぞ」ということで“ガジェット通信編集部オフィス大改造企画”がスタートしました。

何それ? と思った方はこちらの記事をどうぞ。

“第一回 現状把握の巻”
http://getnews.jp/archives/1456844 [リンク]
“第二回 プレゼンテーションの巻”
http://getnews.jp/archives/1475402 [リンク]

無印良品のインテリアアドバイザーさんにオフィス改造プランのプレゼンテーションをしていただき、ああだこうだと社内で検討しているうちに2017年になってしまいました……が! やっと本格的に動きはじめるのです。

「それじゃあ、良品計画さんのオフィスリニューアルプロジェクトを実際に見学してイメージ広げよう」という軽い気持ちで、今回はお邪魔したのですが、そこには想像以上に熱いオフィスインテリアへの情熱があったのでした。
無印良品のインテリアアドバイザー新井さんから今回の大プロジェクトの長い道のりをお聞きしました。

良品計画のオフィスプロジェクト

「感じの良いくらし」をずっと研究してきた無印良品は、昨年2016年から“はたらく場にも感じ良さを”というキーワードのもと、国産木材を使用したオフィス用品を展開する内田洋行と、共同でオフィス向け家具提案を開始しました。今回のオフィスリニューアルプロジェクトは、まずは自分たちで全部やってみて、その経験を今後の提案にいかしていこう! という狙いもあるのです。

”感じ良いはたらく場”のための家具

オフィス提案事業のメインとして、木材が持つぬくもりやあたたかさがはたらく場の感じ良さにつながるという考えから、“美しくしまう”“木とはたらく”“空間を彩る”をキーワードに、内田洋行と国産杉を使用した家具を開発。本社で使われている家具は、ほぼこれです。
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実はこちら、ガジェット通信にも導入が決まっているのです! 現物をみるのが楽しみ。

インテリアプロジェクトは徹底的な現状把握からはじまった

プロジェクトにあたり、まずは社員がどういう働き方をしているのか、要望のききとりと整理、問題の洗い出しなどを各部署、徹底に行いました。

新井さん「そうすると、どこから手をつければいいのかモヤモヤしていたものがはっきりしてくるんですよね」

その結果一番多かった要望は「ミーティングテーブルが欲しい」というもの。しかし、単純にテーブルを増やせばいいのものなのか……と一度立ち止まり人とモノの関係を見直しました。その結果、ただテーブルを増やすのではなくコミュニケーションが生まれる仕組みにたどり着いたのです。

コンセプトは井戸端のある働く場

新井さん「江戸時代の長屋で井戸端にみんなが集まってくる風景ありますよね。それと同じです、いままで各自のデスクに持っていたモノや行為を一カ所に集めることで人が集まる仕組みをつくりました」
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例えば、今まではそれぞれのデスクで持っていた文具を一カ所に集める、そのそばにプリンターやゴミ箱も設置する。そうすると自然とそこに人が集まり、偶発的な出会いが生まれやすくなるのです。

実はこれ、前回の“ガジェット通信編集部大改造”でも提案いただいた内容でもあります。良品計画の本社の経験が生かされていたんですね。
プレゼンテーションの巻[リンク]

完成させないオフィス

本社リニューアル後、今まではそのままになっていた「ここは使いづらい」、「ここはこうしたい」という要望や改善案が社員からから次へとでてくるようになったそうです。モヤモヤを整理したおかげで、次のモヤモヤの正体が見えてくる、いい循環ですね。そして無印良品さんが他のメーカーさんと違うところは、家具を納品してからのそのような“きづき”を取り込んでいき、改善の提案もしてくれるところ。

新井さん「一つ一つ改善していけばもっともっと良くなる。キーワードは完成しないオフィスですね」

すごい。感じよいオフィスをつくることへの熱意が、こうしたところからも垣間見えます。常に現状に対して疑問を忘れないのですね。

人が自然と集まる場所

こちらは社員がお弁当を食べる憩いの場“サロン”。こちらにも人が集まる仕組みが。

サロンの様子は動画撮影もさせていただいたので、こちらも見てみてください
https://youtu.be/bQe86wqdims

あんな記者「カフェみたいですねー」
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新井さん「まさにそうなんです。働く中で一息つける場所をつくりたくて、そのイメージがカフェでした。わざわざカフェに移動して働くことってあるじゃないですか。そんな風にあたまを切り替える場所にしたかったんです」

いままでお弁当を食べるスペースはフロアの隅にあり、しかも狭かっため社員はあまり利用していなかったそう。リニューアルにあたり、コミュニケーションをもっと大事にしたいとスペースを入り口側に移動、広さも倍にしたそうです。

国産木材をつかった家具

こちらがうわさの“日本の木でできた家具”。

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割り箸などにしか利用できなかった杉の小径木の端材を背合わせにして集成板にしているのです。これを考えた職人さんは木一本を余すことなく使う、という理念でこれを考えついたのだそう。

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側面のダイヤ型、四角型の穴は、端材の接着処理、木のそり止めなどを施した結果必然的に生まれた形なんだそう。アクセントになっていてこれも味ですね。また、中が空洞なので見た目より軽く、移動が楽なのもうれしいところです。

木のぬくもり効果

そこであんな記者から突然の告白が。

あんな記者「実はわたし、入社したばかりでまだすごい緊張してて……編集部の休憩スペースあるんですが使っていいのか分からないんですよね。だからこういう場所があったら新人さんもつかいやすいかも」

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MOCA「そんな悩みを抱えていたなんて!ご飯誘うねっ」
全く気づきませんでした。これはリアルな意見ですね……

新井さん「会社ってスチールの家具等が多くてすこし冷たい印象があると思うんですよね、だから緊張する空気があるのかも。杉の力って偉大で。木のぬくもりってちょっとホッとする力があるんですよね」

確かにこの空間には入りやすいあたたかさが感しまられました。

あんな記者「おしゃれだし編集部にもぜひ取り入れてください!」

あんな記者も気にいった様子。木のぬくもり効果、あなどれないですね。

木の維持もイベントに

編集部ではブツ撮りする機会も多くこのテーブルは撮影でも映えるぞ! と木の良さに引き込まれる私たち。そんな木のテーブルですが、どうしても傷やシミはつくそう。

新井さん「しかしご飯を食べるとき、パソコンつかうときに傷あるからダメ、とはなりませんよね。僕たちは家具を大切に維持することを皆で考え、定期的にオイルを塗ることにしています。自分が塗った家具って愛着がわいてくるんですよね」
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新井さん「ぼくたちはそれをオイル“塗るフェス”といって定期イベントにしています(笑)」

楽しそう! 何事も社内のコミュニケーションの機会につなげていく姿勢、マネしたいです。

壁一面が本棚だ

奥の壁一面は本棚になっています。こちらに並んでいる本は一部店舗でも販売している『MUJI BOOKS』。担当の方が選書した食、生活、デザインなどの本が並んでいます。アイデア出しに困ったときなど、みなさんここでリフレッシュしているそう。

今は持ち出せないですが、今後貸出も検討中だとか。より良いオフィスにするための研究はまだ続いているのです。「アイデア浮かびそ~!」と目を輝かせるあんな記者。
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新井さん「家具と一緒にその会社さんにあった本を紹介、提供できるのも無印良品の特徴ですね。」

なるほど。それはほかの家具メーカーさんにはない強みですね。

ふかみん「ガジェット通信にもぜひ!」
本大好きなふかみんのテンションもあがってます。
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反対側は一面ホワイトボード

反対側は一面ホワイトボードになっています。ただの休憩する場所ではなく、勉強会、セミナー、懇親会などでも使えるように意識したそうです。いろいろな用途に使える空間なんですね。
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ゴミ箱は難しい!

しゃべりだすと止まらなくなっちゃう、とうれしそうな新井さん。今度はゴミ捨てについて教えてくれました。

新井さん「ゴミ箱はほんと難しくて。ゴミの出し方、ゴミ箱の捨てやすさ、まとめやすい、などを1フロアごとに異なるゴミ箱を置いて試しているところなんですよ。最終的にどれがよかったか分かれば自信をもってご提案できる、と思っています」

このサロンではゴミ箱を一カ所にまとめ、分別アイコンシールを貼って管理しています。
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新井さん「このアイコンも自分たちで考えてて、まだ紙製なんですよ、もうすこし試してからきちんとシールにする予定です」

日々研究なんですね。こちらは別のフロアのゴミ箱。こちらは文字アイコンで管理していますね。
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ゴミ箱についてはガジェット通信部もキレイにできず困っているのです。家具導入の際は、良品計画さんの研究結果をぜひ参考にさせていただこうと思います。

さっぱり片付いた収納

社員のみなさんが働く執務室に移動してみると、部屋の中央にながーいデスク。ここの文具はすべて共有で、無印良品の収納用品におさめられ、ずらっと並べられています。日々使うものは目線の高さの段に、手の届かない上の段には使う頻度が少ないものが並べられています。上の段のものは脚立で取ります。
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新井さん「目線よりすこし高い段のものは重すぎると危ないので小分けにし、指をいれてひっぱれるタイプのものを置いていますね」

あんな記者「人間にやさしい収納ですね~」

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新井さん「あと、実は今中身がないケースも置いて隙間をなくしているんです。人って不思議で隙間があると、そこにモノを置いちゃうんですよ」

へー! そういう細かい情報も参考になります。

また収納用品を白で統一すると雑多な感じがなくなる反面、どこに何かはいってる分からなくなりますが“ラベル”を貼れば問題なし。貼り方、文字の大きさなどもお試し中とのこと。
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いかがでしたでしょうか。
こだわりが詰まったオフィス、とても勉強になりました。

新井さん「今回試してみて自分たちが困ったことは、絶対みなさんも困るところだと思います。なので、ガジェット通信さんに家具を納品するときには、全部できるようにしておきますから任せてください!

ひゃー、なんて頼もしいお言葉! 家具導入が今から楽しみです。これを読んでいるみなさんのスペースも、ちょっとした工夫でさらに“感じよく”なるかもしれませんね。参考になりそうなところなど、ぜひお試しください。

(文とイラスト:MOCA)

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