ダイバーシティ(多様性)のプロモーションが称賛されたにもかかわらず、マーベルの幹部は先週末、同社の最新のスーパーヒーローたちがコミックの売り上げ不調の原因かもしれないと示唆した。
先週開催されたマーベルの小売業者サミットにて、同社の印刷・販売・マーケティング部門のシニアバイスプレジデントを務めるデヴィッド・ガブリエルが、売れ行きの落ち込みは人種的な多様性と女性のキャラクターを加えたことにあるかもしれないとほのめかして騒ぎを引き起こした。
2016年10月から11月にかけてコミックの販売実績が低迷したことに触れ、消費者の嗜好の変化に寄与するものは何かを尋ねられると、ガブリエルは、「我々が聞いたのは、人々がこれ以上の多様性を求めていないということです」と、米ポップカルチャービジネス情報誌iCv2に語り、「世の中は女性のキャラクターを求めていませんでした。信じるかどうかはさておき、それが我々が耳にしたことです」と、語った。
さらにガブリエルは経済的な理由に言及し、マーベルの発売する「商品が多すぎる」ことが売り上げの低下に繋がっている可能性があると述べた。
ガブリエルは、「多様性に富んだキャラクター、新しいキャラクター、女性のキャラクターなど、マーベルの主軸ではなかったキャラクターを人々は鼻であしらいました」「新鮮で、新しい、エキサイティングなアイデアをたくさん持ち込もうとしましたが、どれもうまくいかなかったので我々にとっては困難な状況でした」と、付け加えた。
その後ガブリエルは、iCv2に対して自身のコメントをより明確にし、スクイレルガール、ミズ・マーベル、(女性版)マイティ・ソー、スパイダーグウェン、マイルズ・モラレス、ムーンガールなどは実際に人気が高く、「彼女たちがいなくなることはありません」と、強調した。
ガブリエルはiCv2への声明の中で、「サミットで小売業者たちとざっくばらんに議論し、マーベルの主要なヒーローたちが不当に見捨てられたことに対する不満を耳にしました。誰かが“うまくいっていない”と言うのに反して、こだわりの要因と、新しいタイトルの大部分やスクイレルガール、ミズ・マーベル、マイティ・ソー、スパイダーグウェン、マイルズ・モラレス、ムーンガールなどのキャラクターに対する人気が、我々のファンと小売業者が新たなヒーローたちに夢中になることを証明し続けてくれます」と、語った。
「明確に言うと、マーベルの新たなヒーローたちがいなくなることはありません。ユニークなキャラクターたちを読者に紹介し、新たな意見や体験をマーベル・ユニバースに反映し、彼らがアイコニックなヒーローたちとチームを組むことを誇りに思い、夢中になっています」(ガブリエル)。
「さらに我々は、新たなキャラクターとタイトルが店舗側に歓迎され、支持を受け、さらに求められていると聞いています」「新たなキャラクターたちは顧客基盤を活性化させ、店舗の売り上げに貢献します。よって、我々は彼らの物語と間もなく発表を迎える変化によって、中核をなすヒーローたちへの焦点を失わないと保証します」(ガブリエル)。
ここ数年、マーベルはより多くの有色人種や女性のキャラクターをコミックの主役に据えようと試みてきた。アフリカ系とヒスパニック系のハーフである10代のマイルズ・モラレスは、2011年にスパイダーマンになった。(かつてファルコンとして知られていた)サム・ウィルソンは、キャプテン・アメリカのコスチュームを身にまとった。ジェーン・フォスターは今のソーになった。15歳の黒人少女リリ・ウィリアムズは、最新のアイアンマンだ(彼女はアイアンハートの名で通っている)。ニュージャージー生まれのパキスタン系アメリカ人であるカマラ・カーンはミズ・マーベルとなり、他にも多くの新キャラクターが自身のシリーズでスポットライトを浴びてきた。
マーベル・シネマティック・ユニバースにおいては、ブリー・ラーソンが2019年公開予定の単独作映画でキャプテン・マーベルを演じる。
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ガジェット通信編集部
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