ベンチャーキャピタルのWiLとソニービデオ＆サウンドプロダクツが共同出資で設立した合弁会社のambieは2月9日、耳をふさがずに音を聞くことができるイヤホン『ambie sound earcuff（アンビーサウンドイヤカフ）』の販売を開始したことを発表しました。

『ambie sound earcuff』は、耳の耳殻を挟むように装着するイヤホン。耳をふさがないため周囲の音や声が聞き取れ、会話もできるのが特徴です。鼓膜への負担が少なく、長時間使用していても疲れにくい、汗がたまりにくく耳の穴が蒸れにくい、コードがすれる際のタッチノイズや自分の呼吸がこもって聞こえる不快感がない、といったメリットがあります。

装着すると耳の後ろに位置するスピーカーで音を鳴らし、パイプを通って耳の穴に近い先端部へ音を届ける構造になっています。

製品発表会『耳を塞がず音を楽しむ新感覚イヤホン、ambie（アンビー）製品発表会』では、ambie代表取締役でWiLのCo-founderである松本真尚氏が登壇。「大企業のノウハウをベンチャーとして世界に発信する。アメリカでは大きな影響力を持っているミレニアルズ世代をターゲットに絞って製品にしていく」と、ambie設立の狙いを語りました。

続いてambieの開発責任者である三原良太氏が登壇、『ambie sound earcuff』の特徴について「形状も新しいが新しい音楽体験ができる」と説明。

発表会参加者に『ambie sound earcuff』のサンプルが配布され、各自がスマートフォンなどにつないで音楽を聴きながら発表会を取材するという、ユニークなスタイルで発表会が進行しました。筆者も体験しましたが、音楽が外から聞こえるような感覚で、発表会の音声も問題なく聞き取ることができたのが印象に残っています。

三原氏は、“ながら聴き”ができる『ambie sound earcuff』開発の背景として、定額制の音楽配信サービスの普及を挙げ、これらサービスで提供される感情やシーン別のプレイリストを楽しむのに最適なイヤホンとして企画したことを明らかにしました。

外の音が聞こえるので外出時にも安全なほか、音漏れがしないのでデスクワーク時にも利用しながら同僚の声や電話の音が聞こえるなど、新しいライフスタイルを提案する製品になりそうです。ケーブルにはリモコンと、通話に使えるマイクが付属します。

発表会には、ゲストとしてタレントの高橋メアリージュンさん、高橋ユウさん姉妹が登壇し、実際に製品を使用しました。メアリージュンさんは「耳の後ろにスピーカーが付いているみたい。新感覚です」、ユウさんは「めっちゃ面白い」と、その新鮮な使用感に驚きのコメント。メアリージュンさんは「役づくりや大事なシーンの直前に音楽を聴いているが、いつ呼ばれるのか分からない緊張感がある。これならその心配ないのでリアルに使わせていただきたい」、ユウさんは「好きな人に着けてもらって、ラブソングを聴いた状態で私と1日一緒に過ごしてほしいです。もしかしたら好きになってくれるかも」と、それぞれ利用シーンを思い描いていました。