荒涼とした平原でパタパタと羽ばたく巨大な翼のようなオブジェ。どこかの前衛芸術家の作品かと思ったら、実はこれ、新しい風力発電機なのだそうだ。
【動画】TYER WIND STORY(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=wINRqO_idGE[リンク]
TYER WIND社が提案するのは、ハチドリの翼にヒントを得た“羽ばたき型”の風力発電機だ。ホバリングしながら花の蜜を吸って回るハチドリの飛行は、鳥類の中でも異質なもの。普通の鳥が翼で空気を切りながら揚力を発生させて飛ぶのに対し、ハチドリは翼を8の字に巧みに動かしながら1秒間に50~80回も羽ばたくことで、空気の渦を作り出して揚力を発生させている。この特殊な翼の動かし方を真似る(生物模倣技術)ことで、高効率で強風にも強い風力発電が可能になるという。
鳥類のドッグファイト最強がツバメ、滑空最強がアホウドリだとしたら、ホバリング最強がハチドリと言える。後ろ向きに飛ぶことができるのは鳥類の中でもハチドリだけ。この高効率な羽ばたきの研究から生まれた新発想の風力発電機だ。
生物摸倣技術としては他に、アホウドリの羽根を真似た「軽量・静音な高効率翼」、ヤモリの足先を真似た「何度も剥がして使える粘着シート」、蚊の針を真似た「痛くない注射針」などが知られている。ある研究によると、ハチドリのホバリング効率はヘリコプターと同等とのこと。ということは、現在主流となっている3枚羽根の風車型に迫る高効率発電が期待できそうだ。風車型で問題となっている野鳥の衝突死も解決できるかもしれない。
画像とソース:『YouTube』およTYER WIND公式より引用
http://www.tyerwind.com/[リンク]
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