それとなく秋葉原を席巻するガジェット通信の秋葉原制覇ですが、やはり秋葉原と言えば神田、神田と言えば江戸っ子がチャキチャキしている予感です。
まあ、筆者(YELLOW)は生まれも育ちも“ほぼほぼ神奈川県”なので江戸っ子ではないし、横浜すら縁はないのですが、あえて言おう!
「生まれ変わったら江戸っ子になりたい!」
よしんば横浜で“濱っ子”を名乗れるなら、ギリ許容範囲です。
ラーメン?カレー?江戸っ子なら蕎麦でしょ!
ま、言うほどに蕎麦食いじゃない筆者ですが、ここ最近は暑いのでラーメンもカレーも欲していない感はあります。
というわけで、ほぼ勝手に始めた“蕎麦特集”的なノリで美味しい蕎麦を求めて彷徨っている訳ですが、とりあえず今まで食べた中で一番美味しかった店を紹介したいと思います。
創業明治17年!老舗の『神田まつや』こそ至高!
ぶっちゃけ秋葉原周辺の取材という事で、江戸前の蕎麦が食べられるぜHEY!みたいな夢を膨らませていた筆者ですが、実際に食べ歩いてみるとブロークンハートな予感です……。
やはり水が美味しい所、蕎麦粉を作っているような田舎だと、ちょいちょい美味しい蕎麦に出会うのですが、思ったほど東京の蕎麦がイケてないような不信感を抱き始めた筆者で御座います。
まあ、確かに蕎麦打ちの技術の差は微妙にあるかもですが、地方だって蕎麦打ち名人は生まれる可能性はありますし、東京で蕎麦屋をやるメリットは、出汁やカエシに必要な醤油や鰹節などが良い物を選べるくらいしかなさそうです。
しかし、それも今は物流が良くなったので、美味しい醤油や鰹節も地方で手に入るので、さして水も美味しくない東京は逆にハンデがあるくらいです。
よしんばラーメン屋であれば水も濾過水を使ったりして頑張っているのですが、やはり伝統を重んじる蕎麦屋では抵抗があるのかも知れません。
というわけで、美味しい蕎麦を探してみたものの、意外と紹介出来るレベルの店は少ない現実に勝手に始めた蕎麦特集も終了な勢いだったのですが、この『神田まつや』で一発逆転で御座います。
まず老舗の蕎麦屋ではあるものの、お値段の方はそれほど高くはなく、下手に小洒落た蕎麦懐石の店で食べるより100倍は価値があると思われます。
昔の雰囲気を残しつつも、適度なオールド感と小綺麗さがバランスしていて、いかにも神田で蕎麦を食べている感に浸れます。
蕎麦屋で酒を飲める大人になりたい
むしろ通り過ぎてオッサンになってしまった感は否めませんが、やはり蕎麦屋で昼間っから一杯やるのには憧れますね。
そして!
筆者は色々な店に行くので、それなりに美味しい店を発見する為の“眼”を持っているわけですが、その中のひとつがズバリ
「赤星が置いてある店は名店である!」
って法則があります。日本最古のラガービールである“赤星”を未だに提供し続けている店は、時代の流行りに便乗しない芯の通った名店である事を知ると、美味しい店を探す時の手がかりになるので覚えておいて下さい。
チャラい店はとっくの昔に“一番売れている銘柄”にチェンジしているので、料理などもチャラい可能性は否めません。
しかも『神田まつや』は赤星の大瓶で御座います。この時点で100店満点を出しても良いくらいですね。
まあ、蕎麦屋で飲むなら日本酒だろって説もありますが、お酒と言うのは嗜好品なので好きな酒を飲むのが一番、見栄を張って好きでもない酒を飲んで旨いと言うのは江戸っ子だけで十分です。
『大もり』を食す!
『大もり』(800円)すなわち“もりそば”の大盛りで御座います。
ま、見栄を張るなら“ざるそば”一択ですが、肝心なのは蕎麦の味ですので筆者は中身を取らせて頂きます。
ボリューム的には成人男性であれば誰でも食べられるくらいの量でして、さらにお年を召されて食が細くなったら、普通の“もりそば”を食べれば良いかもしれませんね。
やはり蕎麦は挽き立て打ち立てに限る!
この『神田まつや』は老舗と言うだけではありません。今でも“挽き立て打ち立て”にこだわって営業を続けているのです。
店内からも蕎麦を打つ様子が見えるのですが、やはり職人の仕事っぷりは見ていて気持ちが良いものですね。
そして!
肝心の蕎麦の味も文句無しで御座います。
写真からも蕎麦のコシが伝わるくらいのチカラ強さがあります。これなら東京、もとい江戸の蕎麦は世界一だと胸を張れると思います。
ちなみに蕎麦は十割蕎麦こそ至高とする人も居ますが、そこは個人の嗜好かなと思う筆者です。
逆に8割くらいで喉越しの良さとコシを重視した蕎麦こそ、江戸の蕎麦かと思うので十割蕎麦を欲したなら地方で食べた方が無難かと存じます。
蕎麦汁も良し!
蕎麦汁というのはカエシと出汁を合わせて作るものですが、このカエシの作り方(分量、煮きり方、寝かせ方)こそ江戸前のアドバンテージかと存じます。
地方から食材が集まる江戸ですので、昔から醤油や鰹節も良質な物を揃える事が出来たはずです。あとは蕎麦を食べる習慣があるので、色々な店が切磋琢磨して蕎麦汁の完成度を高めていったのでしょう。
それらを伝統として今も受け継ぐ名店のひとつが、この『神田まつや』なのです。
最後は当然、蕎麦湯で締めて終了です。ご馳走様でした!
『神田まつや』 総評
秋葉原で美味い蕎麦を食うなら『神田まつや』一択な筆者で御座います。
無論、立ち食い蕎麦も嫌いではないですし、色々な蕎麦が楽しめる『春日』も最高なのですが、人に美味しい蕎麦ってどこよ?って聞かれたら『神田まつや』と即答する筆者です。
お店の雰囲気も良い感じですし、店内で働いているお姉様方も凜としていて気持ち良いですね。
それでは、是非みなさんも秋葉原で美味しい蕎麦を欲した時には、この『神田まつや』に訪れてみて下さい。
『神田まつや』
住所:東京都千代田区神田須田町1-13
営業時間 11:00~20:00 土、祝日 11:00~19:00
定休日:日曜日
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