友人や家族ではなく、その道の"プロ"に相談がしたい――。
そんな働く女性のお悩みに答える連載「お悩みキャリア相談室」では、Women's Career代表、キャリアカウンセラー、ライターでもある田中美和さんが、読者のみなさんのお悩みに答えます。
第13回目のお悩みは......
結婚して5年、3歳になる男の子の母親です。夫の実家の近くに住んでいるのですが、年を重ねるごとに姑の嫌がらせがエスカレートし、疲れ切ってしまいました。
姑にとっては私が働いていることが気に障るらしく、事あるごとに「あなたの躾がなっていない」、「しっかり子どもを見られないなら仕事をやめた方がいい」、「妻は家に入り、夫を支えるものだ」などと言われてきました。
最近では仕事のことだけでなく、お金のこと料理のことにはじまり、「夫や子どもに起こった悪いことはすべてあなたのせい」とまで......。一体私が何をしたというのでしょう? 怒りと悲しみで、ノイローゼになりそうです。
夫に相談しても面と向かって姑に何か言ってくれる気配はなく、悔しさだけが残っていきます。独身時代から、仕事が生き甲斐でバリバリ働き、今のポジションを手にすることができました。世代が違うとはいえ、そろそろ我慢も限界です! これから先、姑とはどう付き合っていけばいいのでしょうか?【40歳、Hさん、都内在住、管理職】
「うまくやらなきゃ」という思い込みを手放す。
夫を介して自分の気持ちを伝えて
Hさんは、お姑さんと「うまくやっていかなきゃ」「仲良くしなきゃ」――そんな思い込みがあるのではないですか? その思い込みをあえてするっと手放してみてはいかがでしょう?
そもそも嫁と姑は全くの他人です。夫とは交際を経て、(あるいはスピード結婚やお見合い結婚だったとしても)、それなりに互いの価値観に理解や共感をして、「一生一緒に生きていこう!」という覚悟で家族になります。ところが、双方の親とは、数回顔を合わせただけで、いきなり家族になるわけです。
「うまくやっていける」ほうが奇跡に近いのです。周囲を見回すと、たいていはうまくいっている例のほうが目につきますから、真面目な女性ほど「みんなに比べて私は......」と自分を責めてしまいがちです。
ちょっとしたコミュニケーションの行き違いでしたら、お互いに話し合って理解して......という方法もありますが、Hさんのケースはかなりヒートアップしてしまっている様子です。
心理学的にいうと、Hさんが相手の言動を変えることはできません。Hさんがいくら、お姑さんの言動を変えようと思っても、それは無駄な労力になってしまいます。Hさんができることがあるとしたら、Hさん自身のものの見方を変えること、そして、Hさんがどう感じているかを相手に伝えることだけです。
「相手とうまくやらなきゃ」という思い込みをまずは手放しましょう。その上で、お姑さんの言動でHさん自身が傷ついていることを伝えましょう。直接伝えようとすると角が立つようであれば、ご主人に伝えてもらうのがいいですね。
「夫に伝えても姑に面と向かってものを言わない」とのことですが、Hさんの深刻さが伝わっていない場合も......。日常生活の流れの中で自然に相談するのではなく、「お姑さんのことで話があるの」と、改めて時間をもらい、一度面と向かって話し合ってみましょう。時間のかかる作業ですし、すぐに効果につながるとは限りませんが、夫に話すことで気持ちが多少は落ち着くはずです。
photo by Thinkstock/Getty Images
(文/田中美和)
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