友人や家族ではなく、その道の"プロ"に相談がしたい――。
そんな働く女性のお悩みに答える新連載「お悩みキャリア相談室」では、Women's Career代表、キャリアカウンセラー、ライターでもある田中美和さんが、読者のみなさんのお悩みに答えます。
第9回目のお悩みは......
現在3歳の子どもを持つ母親です。夫婦共働きで、子どもは保育園に預け、私は時短勤務です。夫の会社の次回の人事異動で、彼の転勤が決まりそうです。転勤先はおそらく関西が濃厚で、関東ではないことは確実です。
仕事は継続したいけれど年齢を考えて、そろそろ2人目が欲しいと考えているところの出来事です。今、2つの選択肢の間で揺れています。
1、正社員を退職して、夫の赴任先についていく。
2、夫は単身赴任、仕事は継続し関東で母子家庭。
初めての経験になるので、とても悩んでいます。夫は「君のしたいように選んでいい」と言ってくれています。
今まで正社員でバリバリと働いてきたので、急に専業主婦になるのはもったいないような気がしてしまいます。でも1人での育児も不安。まして2人目妊娠のことを考えると、より一層悩んでしまいます。今は義母宅近くに暮らしているので、子どもの送迎など多少手伝ってもらっている状況ですが、今後は気を遣ってしまい難しくなりそうです。やはり何かは諦めなければいけないのでしょうか? ご意見をいただければ嬉しいです。【38歳、Oさん、東京都在住、正社員】
妊娠&出産可能な年齢には限界がある。
ロングスパンでキャリアを考えよう
夫の転勤や家族の介護など、周囲の環境変化の影響を特に受けやすいのが、女性のキャリアの特徴の1つでもあります。突然のことに焦ったり不安になったりしますよね。ただ、せっかくですからご自身のキャリアについて考え直す〝いいきっかけ″として前向きに捉えてみてはいかがでしょうか?
重要なことは、Oさんが「何を一番大切にしたいのか」ということです。家族で一緒に過ごす時間、2人目の妊娠、現在の仕事の継続......Oさんが直面している焦りや不安の要因をノートや紙に箇条書きで書きだしてみましょう。それらのうち最も優先して取り組むべき課題は何か、人生における優先順位をつけてみてください。
仕事の優先順位を決める場合と同じで、人生の優先順位を決める場合も「締切のあるもの」を最優先するのが鉄則です。例えば妊娠・出産に関しては誰でも生物学的に出産可能な年齢には限りがあります。よくメディアなどで言われるように卵子は年齢を重ねるにつれて老化していくものです。個人差があるとはいえ、女性にとって安全に妊娠・出産できる期間には限りがあります。
ですから、キャリアか2人目妊娠かを迷われるのであれば、迷わず後者を大切にしていただきたいと思います。私たちの世代は年金支給開始年齢が70歳まで繰り下げられると言われています。Oさんの場合、仕事人生はまだ30年以上あるわけです。それだけの年月があれば、様々なチャレンジが可能になります。ロングスパンでキャリアを捉え、なんとかしようと意欲的に動けば、数年のキャリアのブランクはいくらでも取り戻せると思います。
photo by Thinkstock/Getty Images
(文/田中美和)
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