友人や家族ではなく、その道の"プロ"に相談がしたい――。
そんな働く女性のお悩みに答える新連載「お悩みキャリア相談室」では、Women's Career代表、キャリアカウンセラー、ライターでもある田中美和さんが、読者のみなさんのお悩みに答えます。
第3回目のお悩みは......
行きがかり上管理職になったのですが、どうも管理業務が苦手な40歳課長職です。
上司からは「結果を出すように」プレッシャーばかりかけられて、ストレスがたまります。後輩や部下からも信頼されていないような気がして、どうしても不安。「若手」と呼ばれていた頃のように、自由に動けずイライラしてしまいます。
夫に相談しても「頑張るしかない」、上司は「背中で勝負だ」と抽象論ばかり。今の会社にいる限りは管理業務をまかされそうです。転職も考えますが、年齢的に不安があり躊躇してしまいます。「40代で現場一筋でいたい」というのは虫がよすぎますか？
【40歳、Aさん、都内在住、正社員の管理職（課長）】
ロールモデルから、管理職としてのヒントを探って！
「女性は管理職向き」という話は多い
一般的には正社員として働く以上、40代にもなると一定の管理業務を求められるものです。いわゆる〝プレイングマネージャー″のような形で、現場に出つつ管理業務をする......といった働き方も多いですね。ですから、会社がAさんに対して管理職としての役割を期待するのは致し方ないところです。
これは、仮に同業他社に転職されても状況は変わらないはずです。(また、転職は年齢を重ねれば重ねるほど難しくなり、40代での転職はかなりハードルが上がりますから、最終手段として考えたほうがいいでしょう。)
Aさんは管理職になったばかりということですから、まずは今の会社での管理業務に慣れることに注力されてみてはいかがですか？ 社内にAさん同様の女性管理職の先輩はいませんか？ 上司や部下との関係性をどう構築しているか、話を聞いてみてはいかがでしょう。
また、ロールモデルは社内に求めなくてもいいと思います。外部の交流会やセミナー、研修などで管理職を務める女性に話を聞いてみてもいいでしょう。また、企業で管理職を務めた女性が「リーダー」や「マネジメント」についてつづった書籍も出ています。そうしたもので、「管理職としての心得」に触れて、実際に日々の生活の中で実践してみてはいかがですか？
これまで様々な女性管理職を取材してきましたが、女性は非常に共感性が高く、コミュニケーションスキルに優れています。気配り上手ですし、多数の部下を取りまとめる管理職に向いているという話は多いんですよ。ぜひAさんなりの管理職像をつくっていっていただけたらと思います。
photo by Thinkstock/Getty Images
（文／田中美和）
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田中美和 ｜ ブログ
Women's Career代表。キャリアカウンセラー・ライター。雑誌「日経ウーマン」(日経BP社)の編集記者を担当後に独立。在職中は、インタビューやアンケート分析でのべ3万人以上の働く女性の生の声に触れる。現在は、「働く女性のワーク＆ライフの充実」を主なテーマにライター活動を行うほか、女性専用の電話相談サイト「ボイスマルシェ」でキャリアの相談員なども務める。
