目的地まで上質な寛ぎを期待できそうな観光特急が2013年3月21日、日本近畿鉄道より誕生します。特急列車はその名も「しまかぜ」。大阪難波駅と名古屋駅から賢島駅までを結びます。
車両の外観は、伊勢志摩の晴れやかな空をイメージし、ブルーを基調とした爽やかな色合い。先頭車両のフロントデザインは、6枚のガラスを用いた多面体で、シャープさと躍動感を表現しているのだとか。
さて、肝心の車両内部です。展望車両は大きなガラスを前面に配し、フロントビューの景色を思う存分楽しめます。エントランス付近にロッカーがあるので、荷物で座席が窮屈になることはないそうなんです。いたれりつくせりですね。
グループ旅行を楽しめる、大型テーブルを備えたサロン席が3か所。靴を脱いで寛げる掘りごたつ風の和風個室と、L字ソファとテーブルが設置され自宅のリビングのようにゆったりと過ごせる洋風個室が、それぞれ1か所配置されています。
2階建てのカフェ車両もあり、近鉄沿線の名産品を扱った軽飲食がいただけます。車窓からの景色と美味しい食事の両方が楽しめるなんて、何とも贅沢です。
普通車両のシートはデラックスカー仕様の3列配置となっており、座席の前後間隔は私鉄最大の125cm。ゆとりのある設計で、長時間の移動でも足に苦痛を覚えることはなく、ゆったりできますね。シートには本革が使用され、更に鉄道車両として初めてシートの背もたれにエアクッションが取り入れられ、腰部の硬さを調整するランバーサポート機能やリラクゼーション機能を備えています。コンセントや読書灯など、設備も充実しています。
女性にうれしいパウダールームや多目的トイレも完備。車内販売ではしまかぜオリジナルグッズや伊勢志摩でしか味わえないスイーツなども購入できます。
現地に到着しても降車したくなくなりそうですね。電車を楽しむだけの旅行もまたいいかも知れません。皆さんも是非とも、爽やかでプレミアムな風に乗って伊勢志摩へ。
photo by 観光特急しまかぜ公式サイト
（文／六島京）
