僕が愛用しているスタジオNOAHというグループの中に「ピアノNOAH」と言って田園調布の東横線沿線にあるので、要するに今まで電車の中から何回も見て来た。その度に「天国と地獄」の誘拐犯の気分にさせてくれる。
格差だのリア充だのワープアだの色々な言葉でパスされてきた貧困と富裕の問題だが、まあ少なくとも、東京都内に於いては、とするが、田園調布に来て、駅周辺を歩き、自分がどんな気分になるか、自分とちゃんと向き合えば、自分の精神的なポジションがわかる。
新東宝~東宝の第二昭和初期作品を見ると、エグゼクティヴの邸宅として、同じ屋敷が出てくるので、作品内でもすぐ分かるし、現在に至っても、駅舎以外、実は景観はほとんど変わっていない。栄枯盛衰の歴史を踏んでいないのだ。田園調布は。
「ピアノNOAH 田園調布店」はもう、他の店舗とは全然違う。まあまあ一言、シャトーだ。何せここは、アップライトからフルコンまで、アコースティックピアノだけに特化されたスタジオで、エントランスはエステサロンのようだ。
展示用のブリュートナーのアップライトが、入り口付近にさっと置いてあり、エレベーターの地下一階を示すボタンには「B1 SALON」とあるので、オオオオオと思い、こっそり寄って見たら、簡単な室内楽のライブぐらいできる、洒落たスペース。みたいなのがあって、特に性的な欲求不満者でもない僕でも、「犯してやる」という衝動が笑、立ち上がるほどの育ちの良さである。
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コメント
菊地さん、こんにちは。
家に妹のアップライトピアノがあったのですが、つい先日、中古屋さんに引き取っていかれました。
たまにさぐり弾きをするぐらいだったのですが、いざ無くなってみると、さびしいものですね。
7月のBLAZEのチケット取りました。
ともに飛翔の時を!
(終演後はCLISPさんに伺おうかと思っています。)
(著者)
>>17
あの、ブランド名のデカさを郊外の農家の家畜小屋に置いて、カメラを360度回したゴダールの誠実なような、底意地が悪いような、とんでもないセンス(「ブランド」はカーフブランディング即ち、畜産業の中で、特に牛に焼印を押し付けて自分の牧場の牛だと明記する行為と同じ言葉ですので)は圧巻ですよね。ロゴドンはミドル、ローのブランディングでは、まだ見ますね。
(著者)
>>21
痛風さんこんにちは!あの、何はともかくなんですが、予約は取りましたよね?!(もちろんCLISPの話です。先日、7月上旬でもう予約ダメだったんで笑)
(ID:14008890)
生グランドピアノと数えきれないほど共演されている菊地さんでも、側で聴くのと自ら弾き鳴らす圧倒的な差を感じるほどの強烈な体験なのですね。
これを機に、菊地さんの愛するピアニストたちとのタイマンを見てみたい…という、夢想が広がりました。