私とODは、ODへの報酬としてワイン付きのディナーを重ね、周期的に菊地君とODが会う機会を持つこと、ODが小田朋美さんのマンションに住み、私服を借用し続けることで、成りすましのボディ・ダブル業にほとんど緊張することがなくなっていた。ただ、私は「菊地くんらしく」振舞えばよかったのに対し、ODは逆に、もしこれが恒常的なボディ・ダブルであるならば、小田さんにODらしく振舞わせることを強要することになり、流石にそれは無理だった為に、「あらゆる現場で、自由自在に入れ替わる」という、スパイめいた事まではできなかったが、我々4人が、4人で4役を担っているという屈折した形態に対する免疫は完成しつつあった。
<BOSS THE NKの回想録(24)
- 登録タグはありません
この記事の続きを読む
ポイントで購入して読む
※ご購入後のキャンセルはできません。 支払い時期と提供時期はこちら
- ログインしてください
購入に関するご注意
- ニコニコの動作環境を満たした端末でご視聴ください。
- ニコニコチャンネル利用規約に同意の上ご購入ください。
新着記事
- <菊地成孔の日記 2024年12月11日記す> 2週間前
- <菊地成孔の日記 2024年12月5日記す> 3週間前
- <菊地成孔の日記 2024年11月27日記す> 4週間前
- <菊地成孔の日記 2024年11月24日記す> 4週間前
- <菊地成孔の日記 2024年11月17日記す> 1ヶ月前