この効用は僕にとってはビジネスノウハウであると同時に哲学的問題である。「応用」即ち譜面を実演することはいかにして可能になるのか。また余談から入るが、ドラムマニアは本当に僕にいろいろなことを教えてくれた。たとえば連打の譜面が入ってきたとしよう。ロータムハイタムシンバル混じりで、LLL、HHHHHH、LLLみたいな感じで読点は休符と考えたとする。ゆっくりなら簡単だが、高速16連符のリズムだったらこれをどうやって合理的に叩くかを考える必要がある。高速で叩くためには片手で二連などはするわけにはいかないから、左右左、右左右左右左、右左右のように叩くことが一見合理的に見える(交互に動かす方が簡単だからだ)。しかし実際にやってみるとこれも案外難しい。休符が連打のリズムを狂わせるからだ。ジェットスティックという俗語があるが、手を回すのに失敗してスティックを落としてしまうこともしばしばだ。ではソリューションは何かというと、実際の演奏では考えられないながら、ゲームだから許される技としては、「休符も叩く」という工夫があった。休符を叩くと以下のようになる。左右左右左右左右左右左右左右である。こうすると、綺麗に一定のリズムを刻むことが可能になるのだ。
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