焼き直しにも効果があると述べた。だが、ビジネス書系の雑誌には別の効用もある。というのは、言うなれば権威主義なのだが、雑誌では、偉い学者や有名どころの企業に所属するサラリーマンやら役員やらが現れ、自分たちのビジネスノウハウについて語っている。はなにつくと思うかもしれないが、人は権威に弱いもので、意地悪く言えば、話をもっともらしく見せるための編集の技である。他方、実際に成果を出している人に肉薄した実に上等なノンフィクション的取材でもある。こういう取材は、誰が・何が「ほんもの」かを見極める取材者の目が重要なので、そちらについてはなかなか信用しにくいが、稼いでいるお金がものを言う資本主義下では、その尺度で判断できるジャンルなので、この点で私たちもある程度安心できる。
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