author:岩SHOW
更新が止まっている間に、ここで連載企画としてやってきた「アタパに出るならこんなデッキ使うで」で製作した緑白呪禁ビート、「オーラバトラー」がくーやんこと日下部恭平の「青白奇跡」にボコられた動画がアップされたり。あれはね…やっぱり、《剣を鍬に》が効かないのは立派も立派、大立派だけども、《終末》4枚が強すぎるワイ!という結論に。URデルバーとPatriotには勝てそうだなという結論には達したけど、奇跡はやっぱり現レガシー環境の親玉やね。優勝も奇跡ときたもんよ。全天候型コントロール、ここに極まれり。
毎年恒例、今年の漢字も発表され、いよいよ「師走感」が高まってきたというところの今日この頃。いかがお過ごしでしょうか。ついつい忙しいとブログの更新が滞ってしまうけども、年末までは頑張って更新していこうと決意。岩SHOWで御座います。しばらくぶりですね。
さて、タイトルでもお分かりの通り、今年の漢字や流行語大賞に全力便乗して、今年を代表する1枚を独断と偏見で決めてしまおうじゃないかというこの企画。
正直なところ、何が今年の1枚になっても誰が得するとかそういうわけじゃないので、むしろノミネートしたカード達を眺めながら「あぁ、そんなことあったなぁ」と1年を振り返っていければ…と。それじゃ早速、Let’s go.Let's go, let's go, let's go, let's go!
・Born of the God
《歓楽の神、ゼナゴス》
2014年最初のエキスパンション・セットは「神々の軍勢」。主役は、プレインズウォーカーから神になったゼナゴス!既にプレインズウォーカーとしてカード化されていたキャラクターが、クリーチャーカードとして再登場するのはマジックでも初の出来事で、大いに注目を集めた。「RGモンスター」といったデッキでも、ややオーバーキル気味ではあるが1枚採用されるという構成が度々見られたものだ。
《クルフィックスの狩猟者》
いきなり本命登場。お世話になったプレイヤー、全世界で一体何人いるのか見当もつかないレベルだ。神でも授与持ちでもない、エンチャント・クリーチャーのサイクルの緑のレア担当にして、その頂点に堂々と輝く1枚。3マナ2/4という絶妙なサイズに、上陸能力でライフを回復させるわ、トップ公開能力でプランを立てさせるわ、さらにそれが土地ならそこからセットしてアドバンテージを生み出すわ…本当に「アカン」カードである。同環境に占術ランド・フェッチランドが存在するのも、その強さを加速させている。緑の柱だ。
・Journey into Nyx
《マナの合流点》
帰ってきた《真鍮の都》!「ニクスへの旅」にまさかの5色土地が登場。スタンダードは勿論、統率者戦でも待望の1枚ということで、誰もが必要とする1枚となった。その後にタルキール到来で、こりゃしばらく高額シングルの地位も揺るがんなぁ。
《大歓楽の幻霊》
《紅蓮光電の柱》も帰還!しかもこちらは、それ自身がクロックになる=クリーチャーとなって登場だ。スタンダードは勿論、モダンやレガシーでもバーンデッキの必須パーツとなり、プレイヤー達のライフを削りまくった、小さな巨人である。
《嵐の神、ケラノス》
まさか、こんなずっしりしたカードがモダンで使われるなんて夢にも思わなかった。《呪文貫き》に引っかからず、《突然の衰微》をものともしない。夏の祭典、GP神戸でも「欠片の双子」のサイドボードに採用しているプレイヤーが多かった。少なくともマルチカラーの神々の中では最も使用された1枚と言って良い。
・Magic 2015
《シヴの浅瀬》
まさかまさかの再録。その昔、偉い人が「ダメージランドは初心者が嫌がるから基本セットには…ね」と言っていたが、これが覆されるとはさすがに予想できなかったよ。しかも友好色じゃないのかよ!と多くのプレイヤーにつっこまれていたが、これもまたタルキール旋風が吹き荒れる前の予兆に過ぎなかったんだなぁ…。サイクルを代表して、GP神戸のプレイマットにもなったこの1枚を。Rob Alexanderさんが来日してくれたのも、2014年の夏をより熱いものにしてくれたよね。
《世界を目覚めさせる者、ニッサ》
夏を熱くしてくれたニュースと言えば、市川ユウキさんがプロツアー2大会連続トップ8という偉業を成し遂げ、世界のプロプレイヤー達が目指す頂、プラチナレベルの一員に加わったことは日本のマジック史に残る出来事であった。その偉業を支えたのが、この《世界を目覚めさせる者、ニッサ》。どこからどう見ても緑単向けの1枚だったが、これを3色デッキである「ジャンド」に4枚投入するという、調整の賜物であるネクストレヴェルを披露し、その構築の正しさを知らしめたのだ。これをうけての各地でのニッサ高騰祭りも記憶に新しい。
《頂点捕食者、ガラク》
「基本セット2015」は、まるで同窓会のようなオールスターセットであった。これは、呪われたガラクが各次元を巡ってプレインズウォーカー狩りを行っているというストーリーに沿ってのもの。そう、基本セットに遂に背景ストーリーが付随してきたのだ。「なんとなく再録寄せ集め」の印象が強かった基本セットは、ここに生まれ変わった(でも来年で最後なんだよね)。所謂「看板レア」である等の呪われたガラクは、まさかのマルチカラーで能力4つというインパクト満点な1枚で話題に。名前もイカスぜ。
《ゴブリンの熟練扇動者》
伏兵。良い言葉だ。発売前は、それほど注目されていなかったが…一部プレイヤーは「これ絶対ヤバいやつ!」と連呼していたのを覚えている。はい、本当にヤバかったですね。3マナのクリーチャーとは思えない、異常なまでの打点。本当に、これ1枚を対処できなかったらそれだけで負けてしまう。それも、あっという間に。最初は200円切ってたようなストレージ系カードだったのに、あれよあれよと…全てを押しのけてトップレアに。赤が強いという、2014年下半期のメタゲームを作り上げた1枚である。レガシーでも活躍するとは、アッパレ!本当に、安いうちに買っておいて良かった…
・Khans of Tarkir
《溢れかえる岸辺》
果たして入るのか、入らないのか?論争が繰り広げられ続けた8~9月。答えは、「入ります!」。世界中が驚きの色を隠せなかった、そして皆が待ち望んでいたその時がやってきたのだ。「フェッチランド再録」は各種メディアでもニュースとして報道されるほどの「事件」であった。パックからフェッチを剥く喜びを、また味わえるとは。サイクルを代表して、イラストが印象的かつ各環境でバリバリ活躍している青白を選出。
《龍語りのサルカン》
龍無き次元に帰りし、龍語り。あのサルカンが、3枚目にしてやっと正統派パワーカードとして故郷を舞台に還ってきた。しかも主役だ。市川ユウキさんの「1000枚買え!」でも推されたこのプレインズウォーカーは、果たして疑いの眼差しを向けるまでもなく、ただ純粋に強い1枚であった。世界中のプレイヤーがこれに怒るどころかホッとした、というのもサルカンの愛され方を表していて良いね。これからも活躍を続けていくことだろう。
《宝船の巡航》
フェッチや3色のパワーカード群に紛れて、しれっと危ないのが入ってるじゃねーか。しかも、コモンに!最初の印象はそんなところだった。まさか、これほどまでに飛び交う呪文になるとは…《Ancestral Recall》の再来、7マナ浮かすのは簡単!2枚目?それが案外キャストできるんだな、これが。モダンでの禁止を囁かれまくっている現状。来年にはどうなっているのやら。
《時を越えた探索》
「量より質」という大人の余裕を見せつけるのは、宝船の上位スペルとして位置づけられるレアのこのカード。増える手札の枚数は2枚・限界まで発掘してもキャストにはUU必要、という点では劣るものの…インスタントであること、そして2枚増えると言ってもただのドローではなく、7枚見て2枚選ぶという「実質7枚ドロー」とも言えるとんでもないサーチカードである。アグレッシブなデッキから重コントロール、コンボとその活躍するデッキを選ばない強さは、レガシーでも爆発している。
《包囲サイ》
4マナ4/5トランプル+3点ドレイン。強いことしか書かれていない、優等生of the yearと言っても良いこのサイ。振り返ればタルキール旋風の中、ありとあらゆるスタンダード・トーナメンとの上位にいたなぁと。プロツアーではAri Laxを、BMOでは龍ちゃん(石田龍一郎)を、優勝へと導いた頼りになるヤツ。モダンでも遂に各種「出産の殻」で暴れており、来年も包囲し続ける予感。
《ジェスカイの隆盛》
タルキールの発表直後から不動のネタ要員ポジションを誇る氏族__ジェスカイ道。このイラストも随分とイジられたものだ。そして、パッと見ではちょっとわからないその能力の壊れっぷり。モダンでこれを主軸としたコンボデッキが台頭。スタンダードでも無限コンボを搭載したデッキがBMOで活躍、そして…同じくBMOで世界を代表するプラチナプロ・渡辺雄也さんがこれをエンジンにしつつも、全く新しいアプローチのデッキで好成績を残し、世界選手権で同デッキを昇華させたものを用いるためにリスト非公開と賞金の放棄を申し出されたのも忘れられないニュースだ。そして、世界選手権本番でこれを用いてトップ4という快挙。まさか、あれだけネタにされたこのカードがドラマまで生み出すなんてね…
ひとまず、こんなところだろうか。他にも取り上げたいカードは勿論あるし、ここではこの2014年に発売されたカードしか選出していないので、今年ブレイクしたがここには名前がないカードも勿論ある。
とりあえず…
次回に繋ごっか?長くなったしね。
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