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「夢は21世紀の福沢諭吉」ライフイズテック水野雄介氏がIT教育にかける思いを語る

2015/01/18 12:00 投稿

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 今週の新藤晶子氏対談『え、それってどういうこと?』には、子供たちがプログラミングを学ぶ“IT教育キャンプ”などを手掛けるライフイズテック株式会社 代表取締役CEOの水野雄介さんが登場。IT教育にかける思いを語ってもらった。 え、それってどういうこと?

水野 雄介(みずの ゆうすけ)
1982年生まれ。慶応義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。同大学院在学中に、開成高等学校物理非常勤講師を2年間務める。卒業後、人材系コ ンサルティング会社に入社。教育変革を掲げ、退社後、2010年7月、ピスチャー株式会社( 現ライフイズテック株式会社)設立。シリコンバレーIT教育法をモチーフとした中高生向けプログラミング・IT教育キャンプ/スクール“Life is Tech! ”を立ち上げる。2014年、世界中でコンピューターサイエンスやICT教育の普及に貢献している組織に与えられるGoogle RISE Awards2014を東アジア初受賞。著書に、『ヒーローのように働く7つの法則』(角川書店刊)。

IT界のヒーローを生み出す仕組みが必

進藤:社員はいま何人ですか。

水野:15人ほどです。アルバイトは300人くらい大学生がいますけどね。去年のいまごろは5人だったので、だいぶ増えました。

進藤:まぁ、そうなんですね。事業計画どおり順調に進んでいそうですね。

水野:ええ、想像どおりの感じです。僕らはやっぱり教育を変えたいと思っているので、そのためには入り口と中身と出口、全部を変えていかなくちゃいけないと思っているんですね。その点では、たとえばプロ野球とかジャニーズって、すごくうまくできている仕組みだなとも思ったりもしていて。

進藤:うんうん、たしかに。

水野:入り口の仕組みに関してはプロ野球や甲子園のほうに近いとは思いますが、ジャニーズはその全体の仕組みがしっかりつくられているのがすごいですよね。僕らもただキャンプでワークショップをやるだけじゃなく、そこから彼らがどうやって伸びるのかというところで出口をつくらなければいけなくて。でも本当に、ドラフトみたいにスーパー高校生がGoogleと東大から指名され、どっちに行くかはくじで決まる、みたいなことがあってもいいなと思うんですよ。そういう思いもあって“ITドラフト会議”というのを新たな採用手法としてスタートさせたんです。

進藤:本当に? おもしろい!

水野:先日のドラフトでは7社が参加してくれました。2015年は12社になる予定です。品川プリンスホテルでやっているんですよ(映像を見せる)。

進藤:実況までついてる(笑)。凝ってますね。野球のドラフト会議そっくり。これ、本当に採用につながるんですか。

水野:もちろんです。わかりやすくヒーローが生まれる仕組みというのが僕は大事だと思っていて。だからこそ僕らがいろいろと支援して、ぜひここからIT界の石川遼くんや浅田真央ちゃんみたいなヒーロー、ヒロインが生まれてほしいと思っているんです。

進藤:格差という問題もありますね。パソコンを持っているお子さんと、逆にまだ一度もタブレットを触ったことのない場合と。

水野:まず、現在の参加者は8000人と言いましたが、そのうち4000人は無料でやっているんですよ。学校側に働きかけたりもしていて、昨年も30校くらいに行き1000人くらいの子たちに会ってきました。あとはそういう地域格差だったり経済格差、あとは情報格差、これにより教育格差というものがあるのでそこは絶対に変えていかなきゃいけない。なので2015年からはさらにオンライン化であったり、学校の先生をいかに巻き込めるかということもポイントにして取り組むつもりです。

え、それってどういうこと? 水野雄介氏。

究極の夢は21世紀の福沢諭吉になること!

進藤:ご自身の子ども時代を振り返るとどんな少年でしたか? きっと情報収集にたけたご両親なんでしょうね。

水野:そうでもないですけどね。うちは「公務員になれ」みたいな保守的な家庭でした。

進藤:じゃ、いまのこのお仕事に目を丸くしていらっしゃる。 水野 そう、だから起業するときも最初はすごく反対されたんです。だって両親にしてみれば、そのま ま教師でいたほうがいいと思うじゃないですか。だけど結局、「30歳になったら結婚して子どもをつくるから、それなら幸せじゃん? それは約束するからいまはやらせてくれ」と説得して。

進藤:その約束、果たしたの?

水野:果たしてないです(笑)。

進藤:あらら(笑)。

水野:でもたとえばテレビや新聞に出たりして、少しずつ事業がうまくいっているのがわかるとやっぱりうれしいみたいですね。

進藤:では、究極の夢、野望は。

水野:21世紀の福沢諭吉になるということです。

進藤:おお~!!

水野:福沢諭吉もスタートは私塾なんですよね。日本というのは教育が本当に大事なんです、資源は人間しかないんですから。やっぱり、吉田松陰の松下村塾が明治維新を起こし、そして20世紀は福沢諭吉が民主的な学びの仕組みをつくった。それに変わる新しい教育の仕組みを、21世紀に僕がつくるというのが目標なんです。ですから、22世紀の1万円札に描かれるようになるというイメージで……ま、そのころにはきっと電子マネーになっているとは思うんですけどね(笑)。

今回の聞き手
進藤晶子(しんどうまさこ)
'71年9月10日生まれ、フリーキャスター。著書に、本誌連載をまとめた『出会いの先に』(小社刊)がある。
http://www.shindomasako.jp/

 

え、それってどういうこと?

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