2大付録つきの週刊アスキー創刊1000号が好調ということで、付録(1)『5in1スマホアダプター』の開発者ACCN Oppenheimer氏を直撃・独占インタビューしました。 ──創刊1000号おめでとうございます、2大付録号たいへん好調な売れ行きだそうで。
ACCN ええ、おかげさまで。もう編集部全員泣いて喜んでたそうですよ、フロアー違うので見てはいませんが、雨漏りのようにみんなたちの涙とお小水が天井から滴り落ちてきました。
メディア王オッペンハイマーさん ↑画期的な雑誌付録を生み出すたび、各所からインタビュー責めにあっているという週間リスキー局長アックン・オッペンハイマー(20)さん。おや? なんかガン見してる某ヨシダ記者(42)がひとりいる。好きなのかな……。──入手難という情報もありますが……。
ACCN ご迷惑おかけして申し訳ございません。書店にはまだ残っているところもあると思いますので、くまなくお探しいただけると……。それから、先ほどAmazonで予約受付を再開しました! 発送は23日以降となります。最後の入手チャンスとなると思いますので、どうかおポチりいただけましたら幸いです。
──ところで何すか、この痛い感じの記事タイトル。
ACCN だって最近はこーゆーのがアレって言うじゃない。何でしだっけ、“バズる”っての? 別に「カッコ良すぎ」って人にかかってるわけなじゃいし。
──(スマートニュース“まとめ”タブ狙いだな)とっとと付録の話お願いします。『5in1スマホアダプター』創刊1000号記念ということで特別に気合い入っていたのでしょうか?
ACCN 毎回、全力投球ですけどね。1000号記念は、電気が通るモノにしたかった。2012年末に出したウルトラマウス(通称:指マウス)が過去最高ヒットだったのですが、コレを凌ぐ付録にしなくてはと思いまして。パッと見からしてインパクトを追求しました。
──デザイン先にありきだったのですか?
ACCN ほぼ同時です。十徳ナイフみたいな多機能ツールをスマホ向けにできないかと。デザインはかなり初期の段階から決まってました。
最初のスケッチ ↑十徳ナイフみたいなスマホ向けツールをということで考案されたスケッチ群。最終的に(3)タイプが採用されたわけですが、一緒に付録製作を手伝ってくれてるフードファイターまつむら(本名:松村敦)さんとは意見が割れ、2時間くらい口を聞かない時期があったそう。敦(アツシ)の“A”だよって言ったら、「え、そなの? じゃあ」だって。ホントはACCNの“A”なんだケド!(※注:もちろん、ASCIIの“A”です)。──すべてにカラビラふうのキーリングが描かれていますね。
ACCN ツールっぽさを追求したのでね、Aの字にもしっくり来るし。このA、ちゃんとASCIIの正式なロゴの“A”をモチーフにしているんですよ、角度とかも細か~く合わせてあるの。みんな表裏勘違いしているケド。
──5つの機能はどのようにして?
ACCN まず充電・同期は必須でしょう。ほか、何がいるかなと考えたときにマイクロSDカードのリード・ライト機能があったら便利だなと。それらの機能を融合したチップがあったので、スグ業者に手配していただきました。
“A”の中に機能を詰め込む ↑この配置は本当にたいへんだったそう。要素ギッシリでまったく無駄がないでしょう? ポケットにマイクロSDだけでなくLightningアダプターも入るようにしようと思ったのは、某携帯研究家Y根博士の助言によるもの。──5つめの機能がポケットというのは大げさじゃありませんか?
ACCN いやいやこのポケット、すごく機能的なんですよ。マイクロSDカードを入れておけるし、アップル純正に限りますがLightningアダプターも入るので、iPhoneユーザーの方にもご利用いただける等々。
──あれ? キーリングは機能にカウントしてないんですね。
ACCN ……あ、すればよかった。6in1にできたじゃんねぇ……。
──意外とテキトーなんですね。具体的にカタチになるまでは?
ACCN 図面からサンプルを起こすという、お決まりのパターンです。大きさはUSBの形状から自ずと決まるので、最初の試作まではあっと言う間でした。
デジタルデータに起こします ↑もちろん専門の業者に発注してるんですよ、いくら最近の編集者がマルチだからって餅は餅屋ですわよ、昔の人はホントいいこと言いました。 3Dモデリングが完成 ↑グリングリン動きます。コレを元にある日パパと最初の試作を完成させたさ。──最初の試作を見ていかがでしたか?
ACCN これまで経験したことのない「コレや!」感でしたね。この企画自体に半信半疑の人もいたのですが、サンプル見せたら黙りましたよ、あんときはスカッとしたな~っ!
試作第一号 ↑量産用の金型を起こす前の手づくり+塗装バージョンすな。たいへん高価なモノなんですぞ。コレを見たとき、ACCNさんにはもう大ヒット&恋の予感があったそう。 機械部品も完成 ↑パーツに組み込むまで動作確認できないため、のちにトラブルが……。 カラーを決定します ↑週アスといえば赤ということで、一応3色ほど検討しましたが、最初のスケッチをご覧いただいてもわかるように、今回はもう赤しか考えてませんでした。 金型が完成 ↑最初の量産試作。ちなみに「週刊アスキー」のロゴが入っているのは裏側なんですが、みんな間違えるの。中の人までね。──量産サンプルまではすんなりと?
ACCN ええ、今回は神が降りてきたと言いますか、ホント普段とは比較にならないほど順調でした。もう向かうべきカタチが頭の中に明確にあったので。
──ところが……って続くんでしょ、どうせ?
ACCN なしてわかったん? ケーブルが微妙に長すぎて信号にエラーが出ることがわかって。機械部品を組み込むまでSDカードが挿せないから、動作確認が遅れてしまったのですね。量産開始の直前にケーブルの取り回しに変更を加えたのです。
金型を修正するハメに… ↑左が製品版。下からケーブルが出ていたのですが、短くするために位置を変更。たったそれだけでも、本体からUSB端子の形状まで数多くの変更が発生するのです。──よく間に合いましたね。ほかに“こだわり”ポイントは?
ACCN 見てくださいホラ、コレ……。
立つんです ↑逞しいでしょ? わざわざ立つように設計したのには理由があり、古き良きノキア端末のマッシュアップなんです。──何か意味が?
ACCN 「バランス感覚に優れたいい製品は立つ」コレもY根博士が教えてくださいました。立てば写真のバリエーションも増し、シェアしてくれる率も上がる→PRにつながるという腹黒い考えも手伝いましてね。それにね、立つだけで頑張っている感じがするじゃない? 赤子が立てば大騒ぎ、晩年のジャイアント馬場さんも立っているだけで拍手喝采を浴びたものです。
──とてもハタチの方の発言とは思えません。ほかには?
ACCN こだわりといえば、強度ですね。ちなみに業者の方は私のことを、口を開ければ「強度」と言う人と認識しており、逆に私は業者の方を、クチを開ければ「コスト」と言う人と認識しております。
異なる素材の色合わせ ↑強度を考えケーブルと一体成形したマイクロUSB端子部分。本体とは異なる素材のため、色味を合わせるのにひと苦労。もちろんケーブル自体も本体と合わせてあります。──出来映えには満足されてますか?
ACCN そりゃあもう、可愛くてしかたないくらいに。綿帽子のように全国へ旅立っていったのだなぁと、感無量でございますわよ、ママ淋しい……。
──ほかに言い残したことは?
ACCN 実はね、ジャーン(←オヤジ)。
もう1機能あったかも… ↑“A”の形状が幸いし、スマホのスタンドになることが後日判明。──すごい便利じゃないですか! コレ、アピールしてなかったんですか? もったいない……。
ACCN キーリングもカウントして『7in1スマホアダプター』にすればよかったな。もうひとつの付録、スマホゲームシリアルコードもちょうど7タイトルだったし……。
──いよいよ反省会になってますが……。
ACCN まぁ、まだまだ機能はあるかもしれません、某くんこく氏はAIBOの耳にしてましたしね。『超多機能スマホアダプター』ってコトで。あ、“スマホ”ってあてくしの発明語ってのはご存じよね?
──ええ、クドすぎて信憑性薄れてます。
ACCN ほな、やめとこう。
──こんなとこでいいですよね? 忙しいんで。ありがとうございました。
ACCN 二度と来るなバカヤローっ! おい、ヨシダ塩まいてくれっ。
いじょ、妄想でお届けしました。必要あらば、どこへでも行って受けるんですけどねぇ、インタビュー……。
さて、“7つ以上”の機能をもつスマホアダプターと7大ゲームシリアルコードの2大付録がついた週アス創刊1000号、引き続きよろしくお願いいたしますね、お客様は神様です!
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