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と、なんとなく現実味を帯びてきた(?)3Dプリンターですが、まずどうやってケースをつくるのかってことのほうが気になりますよね。ということで、自作用NUCケースを自作する手順を紹介します!
■NUCケースの作り方手順
『D53427RKE』
●インテル
●実売価格 5万1500円前後
今回使うのは、Corei5-3427U搭載のNUC規格マザーボード『D53427RKE』です。“mSATA SSD”と“DDR3 SO-DIMM”を用意すれば動作するんですよ。
●失敗しないための前準備
造形したケースにスペーサーを取り付けて、マザーをネジ留めします。直接マザーをネジ留めするより強固な固定ができます。
NUCは吸気と排熱を背面で行なうので、排熱の邪魔にならないように。背面部分は開口部とすることで常用性をアップさせよう!
●3Dプリンター用の3Dデータを設計する
オリジナルケースの作成には、まず設計図となる3Dデータをつくる必要があります。特にマザーボードの大きさや部品配置に合わせたネジ穴、USBコネクターの部分を設計するため、マザーボードのサイズ計測は0.01ミリ単位で精密に行なう必要があります。さらに、設計する際は、マザーの大きさより1ミリ前後のスキマを入れたり、マザーを差すための空間を考慮しましょう。なお、ネジ穴の位置はピッタリに作っておかないとネジが入りませんのでご注意を!
1.マザーのサイズを測る
ノギスでマザーの幅、奥行き、高さを計測。USBコネクターと電源ボタンの計測は正確に。
2.スケッチデザインをする
どんなケースにするのかスケッチしてデザインを決めます。
3.原寸大の図面を描く
紙に造形するケースと同じサイズですべての面の設計図を描きます。できたらマザーを実際において大きさを確認しましょう。
●設計図から3Dデータをつくる
設計図から造形用の3Dデータを専用ソフトを使って制作します。3Dプリンターで使うには、“STL”形式の出力に対応したソフトが必要になります。今回は四角い物体をつくりやすい『123D D Design』を使用しています。
3Dソフトでつくる物体のサイズはそのまま3Dプリンターでの造形に反映されるので、ソフト上で正確な寸法を入れてつくりましょう。また、造形する部品が複数ある場合は、ひとつにつき1ファイルとしてつくる方が3Dプリンターでデータを読み込むときに位置の設定がしやすいです。
1.フリーで使える3Dソフト
『123D D Design』(外部サイト)はフリーソフトだが、物体をつくる機能に特化して使いやすい。
2.ケース本体部分を作成
ケース壁面の厚さは、強度を考慮し前面のUSBコネクターが3ミリだけ凹むように5ミリに設定。
3.フタとスイッチ部分をつくる
ネジの鍋ぶた部分が接地面に接触しないように高さ3ミリの丸い脚をつけました。ネジ穴の位置に注意しましょう。
4.STLデータを出力
データができたら、物体として一体になっているか、厚みが0の部分がないかチェックして出力します。
●3Dプリントは物体の向きが重要
STLデータを3Dプリンターを制御するソフトに読み込ませます。このとき重要なのが物体の向きです。今回は、物体をひっくり返して上面を下面にして造形しました。低価格の積層型3Dプリンターは橋のように空中に部品が渡るパーツや逆三角形のような、下から上に部品が広がる造形が苦手で積層部分が乱れがち。また、支えとなる“サポート材”を入れても除去が大変なのです。なので、中が空洞のケースなら、天板を下にして基部とし、そこから壁面をつくる方がキレイで正確な造形ができるのです。
1.データの向き設定
STLデータを読み込ませて物体の向きを設定。ここの設定が物体をキレイに早く造形するコツです。
2.プリンターヘッドを緩めておく
ヘッドが200度前後にならないと造形できないので、暖めるのに時間がかかる加温をやっておきましょう。
3.サポートとラフトを設定
空中部分の支えとなる“サポート材”と基部になる“ラフト材”を設定。ラフト材は台座が強固ならいりません。
4.サポート材を除去して完成!
サポート材は基本的に手で取れますが、残った部分はカッターなどで丁寧にきり落として除去しましょう。
さて、気になるNUCケースの製造時間ですが、3Dプリンターの造形で約20時間かかります。根気よく待ちましょう!
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