hiroponn のコメント

僕は大阪在住ですが、大阪で道徳教育といえば「にんげん」を取り上げないわけにはいかないでしょう。
小学校・・・たぶん高学年の頃(僕が今41歳なので、ちょうど30年ほど前)だと思いますが、他の教科書と一緒に配布された、「道徳」の時間用の副読本が「にんげん」でした。
(今Wikiを見てみたら、これ、大阪だけのものだったんですね)
中身は同和問題や在日問題や反戦をテーマにしたお話がいろいろ載っているのですが、その内容たるや小学生にはトラウマものの生々しさで、僕は子供ながらに嫌なんだけど怖いもの見たさでこっそり読んではへこんでいたことを思い出します。(ゴー宣読者の皆様なら内容はおおよそ想像してもらえるかと思います)挿絵や表紙絵のなんともいえない不気味さもそこに拍車をかけていました。
ただ、記憶違いでなければ、結局その本は「道徳」の時間に使用されることはなく、「なんか怖い本もらったけど結局使わなかったな。いったいなんだったんだろう」と思ったことだけは覚えています。
そもそも、「道徳」の授業の枠があったことは覚えているけど、そこでどんなことをやったのかはまったく記憶にない・・・

あと、高校生の時に全校(三年生だけだったかも?)で、在日コリアンのお婆さんによる一人語り芝居を見に行くという行事がありました。
お婆さんがつたない日本語で、在日コリアンがいかに差別、迫害されてきたかという歴史を語るのですが、高校生が大量に集まって、しかも特に興味もない芝居を無理矢理見させられればどうなるかは歴然、そりゃもう客席が静まることは最後までありませんでした。
終演後お婆さんがマイク片手にまた出てきたので何かメッセージでも語るのかと思いきや、ものすごく流暢な日本語で「こんなマナーの悪い観客は初めてや!ふざけるな!」といった調子で延々説教を始めました。思わず(つたない語りはあくまで芝居かいな!)と心の中で突っ込んでしまいました。(いや、実際声に出したかも)
僕はどちらかといえば学校では「いい子ちゃん」で、なんでも真面目におとなしくこなしていく方の生徒でしたが、その時は「うるさかったのは確かにあかんかもしれんけど、僕らも来たくて来たわけじゃないしな・・・そんな怒られても・・・」という気分になったのを覚えています。

学校で道徳を教えるとなると、どうしてもある種の強制を伴うことは避けられないわけで、そもそもそういう教え方が道徳的なのかどうか、という疑問が湧いてくる思い出でした。

No.61 123ヶ月前

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