>>8：ハクスリーさん
　はじめまして、na85と申します。書き込み自粛中からハクスリーさんの文章には注目していました。人間のエゴに振り回される野生生物が何とか穏やかに暮らせるように奮闘されている現場報告にはいつも唸らされます。自然大好きな私はいつも応援しながら読ませてもらっています。私は事故で身体を悪くして以来、一次産業や自然を相手にする学術的な仕事などそういう生業に就くことができなくなりましたので、ハクスリーさんの仕事やmagomeさんの新しい取り組みが羨ましくはあるのです。でも、私も今の自分の仕事には誇りを持っていますが。
　以前magomeさんが言われましたが、日本中のスギやヒノキなど単一樹種の山林を宮脇昭氏の提唱する「潜在自然植生」に合った森に植え替えれば、野生生物の置かれている環境は随分違ったものになると思います。カシやシイなど常緑広葉樹の実（ドングリ）はイノシシ・クマ・シカ・猿の餌となり、里山の食害は格段に減るはずです。高木・亜高木・灌木・下草がバランスよく生える森では小動物も鳥も昆虫も菌類も細菌までもが一つの生態系をつくり、その糞や遺骸が分解されて有機物となれば、土壌のミネラルが有機酸によって植物が取り入れやすい形になり植物の生長が促されます。その山の栄養が地下水や河川水に流れ込めばそれを引いた田畑は栄養豊かになります。その上で岩澤式不耕起・冬季湛水の米作りや木村式自然栽培の野菜や果樹をつくれば言うことはありません。山の栄養が海に流入すれば植物プランクトンが繁殖し、海の生態系の連鎖が繋がって沿岸が豊饒の海となります。
　自然におかしなことがあればすぐに温暖化のせいにされますが、異常気象と山の栄養不足で大概は説明が付きます。対処法は森林をあるべき姿に戻すことだと思います。こういうことをもっと多くの人知り、山の植え替えを公共投資ででも出来るぐらいになれば随分変わってくると思います。それまではハクスリーさんのような人の地道な努力がとても重要になると思います。どうかこれからもがんばってください。応援しています。

　自然こそ　八百万カミの　本体ぞ　na85