虎山 のコメント

 おつかれさまです。

 死に対する書き物は読者の心が動きます(と書くのは不謹慎ではありますがこのエセーにおいてそれは未来にあるだろうと書いてあると思いましたのでこのように書きます)。

 私もは最早昨年である梅雨に祖母を亡くしました。この人は深川生まれの女で口が悪く、戦時は山梨に逃れて大空襲を免れて、その後再び東京に出て統治をしていた外国人の屋敷で働き(ようはメイドですね)、同じ屋敷の同僚のコック(調理人ではなくあえてこう書きます)と結婚した人でした。そして私の母が生まれ……という人です。(祖父は中村屋やプリンスホテルの厨房に立っていました)。

 でそんな人なので自分が知る限りの親族で一番エネルギッシュな人でした。僕は彼女とめちゃくちゃ喧嘩をしました笑(喧嘩を出来る女性は男性の人生に置いて貴重なのかもしれませんね)。死ぬ数年前には彼女は乳がんに掛かりその入退院の世話を僕がしましたし、切り取られた乳房を見たしそこにあった固い固い癌も触りました。正直、それを医者から渡された瞬間「喰おう!」とも思いました。

 祖母はその後に数年は元気に生きて、そのあとで死にました。93歳くらいだったかな。世間は大往生とか言いますけどめちゃくちゃ悲しいですよ、死ぬ最期の瞬間も僕だけが手を取って見つめていました。

 今でも。というか永遠に悲しいのでしょうけど、死ぬときに手を取り合ってすごい伝達がありました。

 菊地さんはいつか「想像できる悲劇はそれが起きても大丈夫」と仰っていたと存じます。未来の想像は悲しいことも多いですが、伝達があると感じます。と若造ですが思います。

 頑丈な女が好きな話は分かります。自分的には浅田舞さんとか、小雪さんとかですね。時代を過去に戻すと原節子(小津作品での姿しか存じませんが)ですね(お会いしたことは無いので、あくまでの画の向こうに移る彼女たちへの評価ですが)。

 マザコン/ファザコンの話で言うとその死を認めることがもっとも非マザコン/非ファザコンであり、また共同体としては正マザコン/正ファザコンでもあるとも思いましたし、一方でブラコンとかシスコンというポップな言葉があるように、祖母コン/祖父コン、おばコン/おじコンというのものも、実はマザコン/ファザコンとは近似値ではあるがズレているものかな?とも思います。もちろんそれを一緒くたにしているのがフロイドのそれとも思いますが。

No.1 1日前

このコメントは以下の記事についています

継続入会すると1ヶ月分が無料です。 条件を読む

ビュロー菊地チャンネル

ビュロー菊地チャンネル

月額
¥880  (税込)
このチャンネルの詳細