BlackFox のコメント

私は参政党の党員ではありませんが、神谷氏は非常に優れた人物だと思っています。

 歴史に深い造詣があり、海外経験も豊富、経済的な辛酸もなめながら経営者としての経験もし、政治実務や乗っ取りも経験したうえで判断、行動されているように思えます。
 一方武田氏は工学系の学者として有名な方であって、実務で起きる事象とその対応についての神谷氏に遠く及ばないと思われます。武田氏のyoutubeでの発言を聞いていると新人社員が不満を持って会辞めていくときの愚痴のように聞こえます。
 組織が急成長するとき、様々なことが起こります。それが武田氏の思い通りではなかった、武田氏の思い描くような方法でなされなかった。そこでこれまでのうっ憤をまとめて暴露ということで話しているように聞こえます。
 まず独裁とそれに対置される民主主義の話がたびたび上ってきています。頭だけで参加型の民主主義を唱えてきた方には、民主主義の問題点が分かっていないことが多いと思われます。
 プラトンの国家論から政治を学んできた人はご存じかもしれませんが民主主義というのは聖なる制度ではありません。独裁制に欠点があるごとく民主主義にも欠点やデメリットがあり、それぞれ論理的にも完全なものではありません。両方のデメリットメリットを調整するために様々な組織形態があります。独裁、民主という言葉はざっくりニュアンスしか表していません。
 日本の伝統的な政治形態の基本は「天がタミ(オオミタカラ)のために君を立てた」というものであり、これは仁徳天皇の伝承として古典に記載されています。神話であろうとなかろうと、これが日本の伝統的な政治理念です。タミだけでは衆愚に流れてしまい国として成り立たなくなってしまうと古人は知っていたのです。
 合気道をみたりやったり聞いたことのある人はそれが技に体現されていることがわかります。動きには中心が必要で、中心からタミが働くようにしないと技がうまくできません。
 また「タミ」とカタカナで書いたのは民という字の字源に奴隷の目をついてみえなくする、つまり知らしむべからずという意味が含まれているからです。これに反して日本の古来統治は「シラス」です。そして日本では当て字をするとすれば手身です。
 実務家、例えば社長業や政治のトップに立った人はこれを肌で感じています。いろんな意見がありますが実行と決断と責任はトップにあり、事務方または会社では役員会がトップの意向に沿って判断して組織を運営してゆく、しかし起こりがちなのが、トップがいかに優秀でも間に入る人や組織が事実をゆがめてしまうことがあったり、間違いを犯すことがあります。また国民が衆愚に流れてしまうこともあります。トップに意向が素直に伝わらないこともあります。
 参政党の場合。神谷氏の考えや行動は相当経験や検討を重ねて練られたもので、机上論ではありません。事務方の伝えるニュアンスや解釈などもあり、そこで摩擦や行き違いが起きることもあり、各所で起きる問題に対処しきれないというところもあったのではないかとも思います。
 引き金になったのは武田氏が河村氏を参政党に引っ張ろうとしていたあたりからかとも推測しています。そこに金銭的なことがからんでいたため、結局破談になって河村氏は日本保守のほうに行かれたようですが、そのあたりから雲行きが怪しくなっていったのではと推測しています。
 またボードメンバーでやるかやらないかで議論した後、方向性が急に変わった件もみられます。その時のやりとりは武田氏と赤尾氏の一方的な動画でしかわからないので、判断しにくいのですが、2時間後に神谷氏が言ったことを撤回したとすれば確かに神谷氏が直接電話すべきであったとは思います。
 しかしだからといって放り出すかどうかは別問題です。武田氏の説明は成長期に組織を運営していれば起きうることです。きちんと連携しておらずにいろいろなことをすすめ事務局に言われたというのなら、すっぱり辞めたらいいと思います。外野であんな形でいろいろいうのはエリート街道まっしぐらの学者さんで社会の実務の厳しさがわからない人からとも感じられました。
 ほかの方の離反に関しては、同じ保守といっても視点が少し違う印象を持っていました。みなさんそれぞれ理想があり、夢があり、ただ神谷氏の考える参政党のすべてが合致しているわけではないというのが実際のところでしょうか。またはバラバラになってコミュニケーションがとりずらくなり、それぞれの意向の食い違いが顕在化したというところでしょうか。
 神谷氏の考えている思想というのは相当深いもので一般の人々には陰謀論とか独裁とか共産主義にみえかねない側面も持っています。仁徳天皇の民のかまどの煙の故事を考えてください、あの時代、天皇陛下は税制にも口が出せたのです。トップダウンの仕組みがあったのです。君主がタミを思い、タミが君主を想う国家形態というのはルソーなどには考えも及ばなかったものです。天皇陛下の一言で税負担が一時的にせよ撤廃されたのです。いわば独裁です。この時の仁徳天皇は経済権をまだ持っておられたのです。皆さんも「独裁」という言葉、「民主主義」という言葉に踊らされないで真実を見るべきと思います。そういえばイエスキリストはそこにいる者たちの多数決で十字架にはりつけにされた。問題はどういう人間が独裁を行うか、どういう人間が民主主義的に運営するかということでしょう。参加型の組織を維持するためにはどういう参加型をにするかという鋼のような中心が必要です。そしてそれは共産主義のようなイデオロギーではなく、生きてその都度対応し、判断できる人である必要があります。

No.10 9ヶ月前

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