「最近の若い者は……」という定型文は使いたくはありませんが、最近の若者の気質の特徴として『遠慮』というものを知らない傾向があるように感じます。 昔は、例えば、若手社員が上司に寿司屋に連れて行かれて「今日は俺のおごりだから、何でも好きのものを注文しなさい」と言われたら、まず『かっぱ巻き』か『かんぴょう巻き』を頼むのが通例で、いきなり『高級魚の握り』を頼むバカはいませんでした。 もちろんこれは儀礼的なもので、「遠慮するなよ。大将!うちの若いのに旨いやつ握ってくれよ!我が社の期待の星だからさ!」となり、若手社員は結局は旨い寿司をご馳走になれるのですが。 それに対して今時の若者は、「何でもおごってやる」と言うと、本当にいきなり何でも頼んでしまいます。 私も一度、かなり歳が離れている若い後輩をハンバーガーショップ(寿司屋は無理)に連れて行ったら、2千円もおごらされたことがあります。ハンバーガーショップで2千円は暴挙に近いです。 「これも新自由主義しか知らない若者の行動原理なのかな」と思い、呆れつつ受容しましたが。 最近の若者は、「おごってあげる」とか「お金を出してあげる」と言うと、全く遠慮しないのが怖いです。 言葉の裏の「少しは遠慮しろよ」という意図を汲み取れないのか、汲み取らないのか。そう期待するのは『昭和の残像』なのか。。。 私は、今時の若者は新自由主義の被害者の面もあると思って同情しておりましたが、最近の若者の立ち居振る舞いを見ていると、『ええ加減にせい!』とカミナリを落としたくなる時もあります。
チャンネルに入会
フォロー
小林よしのりチャンネル
(ID:88590926)
「最近の若い者は……」という定型文は使いたくはありませんが、最近の若者の気質の特徴として『遠慮』というものを知らない傾向があるように感じます。
昔は、例えば、若手社員が上司に寿司屋に連れて行かれて「今日は俺のおごりだから、何でも好きのものを注文しなさい」と言われたら、まず『かっぱ巻き』か『かんぴょう巻き』を頼むのが通例で、いきなり『高級魚の握り』を頼むバカはいませんでした。
もちろんこれは儀礼的なもので、「遠慮するなよ。大将!うちの若いのに旨いやつ握ってくれよ!我が社の期待の星だからさ!」となり、若手社員は結局は旨い寿司をご馳走になれるのですが。
それに対して今時の若者は、「何でもおごってやる」と言うと、本当にいきなり何でも頼んでしまいます。
私も一度、かなり歳が離れている若い後輩をハンバーガーショップ(寿司屋は無理)に連れて行ったら、2千円もおごらされたことがあります。ハンバーガーショップで2千円は暴挙に近いです。
「これも新自由主義しか知らない若者の行動原理なのかな」と思い、呆れつつ受容しましたが。
最近の若者は、「おごってあげる」とか「お金を出してあげる」と言うと、全く遠慮しないのが怖いです。
言葉の裏の「少しは遠慮しろよ」という意図を汲み取れないのか、汲み取らないのか。そう期待するのは『昭和の残像』なのか。。。
私は、今時の若者は新自由主義の被害者の面もあると思って同情しておりましたが、最近の若者の立ち居振る舞いを見ていると、『ええ加減にせい!』とカミナリを落としたくなる時もあります。