昨日の高森先生のブログを興味深く拝読しました。 個人的な見解としては、『日本書紀』や『続日本紀』は男系継承を基本としているため、女系継承であっても高森先生の言うように双系的で女系男系両方の要素がある、と考えています。 まず元正天皇が女系天皇という事は現代的な考え方からしても正しいと思います。男系の血統でもある事を差し引いても9割以上女系と言っていいと思います。 次の皇極(斉明)天皇については男系の女性天皇と思っていたので、両親共に皇統に属す双系継承で「男系継承と判定しがたい」という高森先生の意見を知り認識が変わりました。 同じ理由(敏達天皇の子孫)で舒明・孝徳両天皇と共に3~4割ほどは女系と考えていいように思います。 次の天智・天武両天皇についても、双系的で「そのまま男系継承とは見なし難い」という高森先生の意見に賛成です。両親共に天皇なので5割方は女系だと思います。 その後で文武天皇について高森先生は「女系とは言えないが双系的で男系とも断定できない」という説明をされていますが、これには若干意見が異なります。 文武天皇は祖母の持統天皇から直接譲位されており、子の後とはいえ母親も元明天皇として即位しているので、それらを合わせて考えると7~8割くらいは女系と言えるのではないでしょうか。この点については『持統天皇と男系継承の起源』の著者の武澤秀一氏の説を支持したいと思います。 最後の欽明天皇については、女系という認識はなかったので「なるほろ!さすが高森先生!」と思いました。継体天皇が応神天皇の五世孫というのは如何にも怪しいと感じます。手白香皇女あってこその皇位と考えれば5割前後は女系と考えたくなります。 畏れ多くも女系の要素を便宜的に数値化して書いてしまいましたが、この様な見解は『日本書紀』の記述が正しいとすればの話であって、皇室系図の作為も十分あり得ます。男系継承を強調するために血縁関係のない者を親子兄弟としている可能性も否定できません。 皇室典範が改正されて双系継承が当たり前になれば、こんな面倒な議論は不要になるだろうと思います。
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昨日の高森先生のブログを興味深く拝読しました。
個人的な見解としては、『日本書紀』や『続日本紀』は男系継承を基本としているため、女系継承であっても高森先生の言うように双系的で女系男系両方の要素がある、と考えています。
まず元正天皇が女系天皇という事は現代的な考え方からしても正しいと思います。男系の血統でもある事を差し引いても9割以上女系と言っていいと思います。
次の皇極(斉明)天皇については男系の女性天皇と思っていたので、両親共に皇統に属す双系継承で「男系継承と判定しがたい」という高森先生の意見を知り認識が変わりました。
同じ理由(敏達天皇の子孫)で舒明・孝徳両天皇と共に3~4割ほどは女系と考えていいように思います。
次の天智・天武両天皇についても、双系的で「そのまま男系継承とは見なし難い」という高森先生の意見に賛成です。両親共に天皇なので5割方は女系だと思います。
その後で文武天皇について高森先生は「女系とは言えないが双系的で男系とも断定できない」という説明をされていますが、これには若干意見が異なります。
文武天皇は祖母の持統天皇から直接譲位されており、子の後とはいえ母親も元明天皇として即位しているので、それらを合わせて考えると7~8割くらいは女系と言えるのではないでしょうか。この点については『持統天皇と男系継承の起源』の著者の武澤秀一氏の説を支持したいと思います。
最後の欽明天皇については、女系という認識はなかったので「なるほろ!さすが高森先生!」と思いました。継体天皇が応神天皇の五世孫というのは如何にも怪しいと感じます。手白香皇女あってこその皇位と考えれば5割前後は女系と考えたくなります。
畏れ多くも女系の要素を便宜的に数値化して書いてしまいましたが、この様な見解は『日本書紀』の記述が正しいとすればの話であって、皇室系図の作為も十分あり得ます。男系継承を強調するために血縁関係のない者を親子兄弟としている可能性も否定できません。
皇室典範が改正されて双系継承が当たり前になれば、こんな面倒な議論は不要になるだろうと思います。