ある古い本を読んでいて、強く心に残る文章があったので、場違いかもしれませんが、紹介させていただきます。 「(政治家たちは自らの)立案について、どこまでよく考えているのか、疑わしい場合が少なくない。またかれらの演説には、善美なことがいろいろ言われているけれども、それをどこまで真面目に考えているかは、やはり疑わしい…。」 「ソクラテスの問答法は、それらの点を暴露し、われわれの社会が、無知無反省の指導者たちによって、いろいろな危険の間を、引き廻されているのだということを明らかにするものであった。」 「しかし無知と無反省は、これら政治家だけに限られるのではない。むしろもっと精神的な仕事をしていると考えられる人々において、かえってそれが大きいかも知れない。今日のジャーナリズムは、各方面のそういう人たちを、大きな機構のうちに養っている。」 「…ソクラテスの遍歴も、これらの人々に向かわねばならなかった。そしてかれがここに見たものも、やはり、自分でよく考えもしなければ、また真面目に考えてみようともしない人たちであった。彼らには、自分の言っていることが、自分に分からないという、奇妙な無智が見られた。」 (田中美知太郎『ソクラテス』岩波新書、1957年、129-130頁) 最後に毒盃を仰ぐことになろうとも「王様は裸だ」と言い続けることのできる人が、いま、切に必要とされているように思います。 うさぎ 蛇足:田中美知太郎という人は、次のような言葉を残したらしいです。 「平和というものは、われわれが平和の歌を歌っていればそれで守られるというものではない。いわゆる平和憲法だけで平和が保証されるなら、ついでに台風の襲来も憲法で禁止しておいた方がよかったかも知れない。」
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
昭和28年福岡生まれ。昭和51年ギャグ漫画家としてデビュー。代表作に『東大一直線』『おぼっちゃまくん』など多数。『ゴーマニズム宣言』では『戦争論』『天皇論』『コロナ論』等で話題を巻き起こし、日本人の常識を問い続ける。言論イベント「ゴー宣道場」主宰。現在は「週刊SPA!」で『ゴーマニズム宣言』連載、「FLASH」で『よしりん辻説法』を月1連載。他に「週刊エコノミスト」で巻頭言【闘論席】を月1担当。
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ある古い本を読んでいて、強く心に残る文章があったので、場違いかもしれませんが、紹介させていただきます。
「(政治家たちは自らの)立案について、どこまでよく考えているのか、疑わしい場合が少なくない。またかれらの演説には、善美なことがいろいろ言われているけれども、それをどこまで真面目に考えているかは、やはり疑わしい…。」
「ソクラテスの問答法は、それらの点を暴露し、われわれの社会が、無知無反省の指導者たちによって、いろいろな危険の間を、引き廻されているのだということを明らかにするものであった。」
「しかし無知と無反省は、これら政治家だけに限られるのではない。むしろもっと精神的な仕事をしていると考えられる人々において、かえってそれが大きいかも知れない。今日のジャーナリズムは、各方面のそういう人たちを、大きな機構のうちに養っている。」
「…ソクラテスの遍歴も、これらの人々に向かわねばならなかった。そしてかれがここに見たものも、やはり、自分でよく考えもしなければ、また真面目に考えてみようともしない人たちであった。彼らには、自分の言っていることが、自分に分からないという、奇妙な無智が見られた。」
(田中美知太郎『ソクラテス』岩波新書、1957年、129-130頁)
最後に毒盃を仰ぐことになろうとも「王様は裸だ」と言い続けることのできる人が、いま、切に必要とされているように思います。
うさぎ
蛇足:田中美知太郎という人は、次のような言葉を残したらしいです。
「平和というものは、われわれが平和の歌を歌っていればそれで守られるというものではない。いわゆる平和憲法だけで平和が保証されるなら、ついでに台風の襲来も憲法で禁止しておいた方がよかったかも知れない。」