菊地成孔(著者) のコメント

菊地成孔 菊地成孔
(著者)

>>3

 これについては、心苦しく思うと同時に、重要なことでもあるので、後でまとめて書きますが、「いつかまた、野音が全開放される日が来たら(コロナ禍が終わったら)、その時に思いっきり解散ライブをやる。今回は前哨戦だ」という事も、また、やる事もできます。多くのファンの方々が入れないラストライブというのは、正直心苦しいです。ですが僕は、もう博徒として57年も生きてしまったので、張った掛け金は戻せませんし、張るには張るだけの直感があります。20年やった旅路の果てが、おそらくコロナ禍がなかったら経験できなかったような、とんでもない異形のライブになる事に僕はは掛け金を全部張りました。僕は「閉店セールで一儲け」をしたくありません。1回目の活動休止の際は、ラストライブのアンコールのMCまで緘口令を敷きました。「ラストツアー」で余計な儲けが出ないようにです。今回は解散を宣言してからツアーを開始する旨、決めていましたが、「今、プランニングしたら、特需はない(=コロナによって、制限付きになるだろうから)」と昨年末の段階で直感していたので、流れを引き込む事に成功したと言えます。

 戦争で、甲子園まで出場し、その後すぐに予科練から特攻に回された世代もいます、大学紛争のおかげで受験できなかった人々もいます、コロナ禍によって、我々のライブに来れなかった人々が出る事、そしてそれを生配信だのVRだの、デジタルによって遠隔の人々をつなぐような形にしない事は(僕は、近代国家が、人々と政府を遠隔した所までが、人々をテロリストにしないデッドラインだと思っています。今から発言しておきますが、クラブハウスも絶対に荒れ果てます)僕の個人的なポリシーにもジャストフィットしています。野音で豪雨が降った時のように。

 もちろん、商売人として、アフターケアはあります。まだ情報解禁ではないので言えませんが、東京でのPARTY 2は、配信ではない方法で、ファンの方々にお届けできるようにしてあります&愛してます!

 

No.6 45ヶ月前

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