日本におけるピルの経緯は凄く捻れていて独特なものがあり、簡単には説明出来ませんが、木蘭さんには 「ピルとのつきあい方」http://finedays.org/pill/ というサイトも見ていただきたいなと思いました。木蘭さんがこれを読んでみてどう思われるのか気になります。サイトへ丸投げみたいで申し訳ないですが、本当に説明しきれないので…。 私は25歳から35歳までピルユーザーでしたが、その時上記のサイトに助けられました。婦人科医でもあまりピルに関する知識が無い方も多いので、危険な服用法を指示され、このサイトに相談したこともあります。 先日のゴー宣道場で金塚さんが「フランスでは肌が綺麗になるからという理由でピルを飲む人もいる」的なことを発言されていましたが、ピルはあくまでも避妊薬です。避妊薬として服用する時、メリットがデメリットを上回る薬です。もちろん様々な副効果もありますが、副効果のために気軽に飲むのはリスクがあると思います。メリットとデメリットをきちんと知り、その上で自分で飲むか飲まないか決めるものです。「ライフデザインドラッグ」としてやたらとピルを勧める動きもあるのですが、それには反対です。 私が、今回の記事を読んでいて気になった点は、コンドームによる避妊は完璧ではないことが抜けているように思えたことです。日本での避妊の主流はコンドームだと思いますが、そのコンドームの避妊指数(パールインデックス)は18で、確実に避妊したい人にとってはかなり不安な避妊率です。コンドームを正しく使ったとしても、破損や脱落の可能性は拭えません。私は「絶対妊娠できない」と思ってる時にはこの避妊指数では安心出来ません。 また、日本でピルが普及しない理由としては、ピルの価格が異常に高すぎることもあると思います。海外では100円程度のピルが日本では3000円。毎月3000円の出費は大きく、続けられない人も多いです。 ただ、日本人として「避妊について」話しにくい、恥ずかしい、公で話すものなのか、という感覚があることも分かります。金塚さんがピルの話を始めた時、以前からピル関連を調べていた私にとっては嬉びもあったのですが、同時に道場で話題に上げても大丈夫かな?とも思いました。今こうして書きながらも、物凄く緊張しています。 私も今木蘭さんや皆さんにドン引きされていることでしょう。 しかし、女性は「妊娠する性」なので、女性について語る時、どうしても切り離せないものでもあると思います。 私がピルを飲んでいたのは35歳までと書きました。35歳からは低用量ピルは血栓症リスクが上がるので、血栓症リスクの無いミニピルに切り替えたかったのですが、日本では認可されていないため、ミレーナ(IUS)を装着しました。日本では選択肢が無いなぁと改めて実感しました。 日本ではピルが認可されていると言っても、実際は選択肢として成立していません。 もしかすると、今後選択肢が増えても、日本では「副作用が怖い」という人が多くてそんなに普及しないかもしれません。 それでも、選択肢があって、それを自分で選ぶことができる、それが大切ではないかと思います。 私は自分で選ぶための選択肢が欲しいです。 フランスで「人生を変えるのに最も貢献したもの」1位がピルとのことですが、これは、私個人の感覚も同じです。私の人生を変えたものは「ピル」という感覚があります。上手く説明出来ないのですが、ピルをきっかけに考え方が変わりました。 自分の身体を自分で把握することができる嬉しさ、自分の身体がやっと自分のものになった感覚がありました。自分で考える、選択する。自分に自分の決定権がある。それが、自尊心にも繋がりましたし、自分で物事を考えるきっかけになったんだなと思います。大袈裟でしょうか。 少し話が逸れますが、アフターピルと呼ばれる緊急避妊薬(これは低用量ピルとは違います)が日本では手に入りにくいことも問題だと思っています。これについては最近は新聞記事でも取り上げられる事が増えてきました。緊急避妊薬は避妊失敗時点から、早く服用するほど避妊効果が高くなるスピードが命の薬なので、多くの国では市販薬なのですが、日本では病院の受診が必要で、すぐに必要な人の手に届きにくい状況です。価格も海外では1500円程度のものが、日本では2万円と高額過ぎます。避妊の失敗は誰にでも起こり得ることです。いつでも誰でもどこでもアクセスできる事が重要であると考えています。それは女性の権利とも言えると思うのですが…。
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日本におけるピルの経緯は凄く捻れていて独特なものがあり、簡単には説明出来ませんが、木蘭さんには
「ピルとのつきあい方」http://finedays.org/pill/
というサイトも見ていただきたいなと思いました。木蘭さんがこれを読んでみてどう思われるのか気になります。サイトへ丸投げみたいで申し訳ないですが、本当に説明しきれないので…。
私は25歳から35歳までピルユーザーでしたが、その時上記のサイトに助けられました。婦人科医でもあまりピルに関する知識が無い方も多いので、危険な服用法を指示され、このサイトに相談したこともあります。
先日のゴー宣道場で金塚さんが「フランスでは肌が綺麗になるからという理由でピルを飲む人もいる」的なことを発言されていましたが、ピルはあくまでも避妊薬です。避妊薬として服用する時、メリットがデメリットを上回る薬です。もちろん様々な副効果もありますが、副効果のために気軽に飲むのはリスクがあると思います。メリットとデメリットをきちんと知り、その上で自分で飲むか飲まないか決めるものです。「ライフデザインドラッグ」としてやたらとピルを勧める動きもあるのですが、それには反対です。
私が、今回の記事を読んでいて気になった点は、コンドームによる避妊は完璧ではないことが抜けているように思えたことです。日本での避妊の主流はコンドームだと思いますが、そのコンドームの避妊指数(パールインデックス)は18で、確実に避妊したい人にとってはかなり不安な避妊率です。コンドームを正しく使ったとしても、破損や脱落の可能性は拭えません。私は「絶対妊娠できない」と思ってる時にはこの避妊指数では安心出来ません。
また、日本でピルが普及しない理由としては、ピルの価格が異常に高すぎることもあると思います。海外では100円程度のピルが日本では3000円。毎月3000円の出費は大きく、続けられない人も多いです。
ただ、日本人として「避妊について」話しにくい、恥ずかしい、公で話すものなのか、という感覚があることも分かります。金塚さんがピルの話を始めた時、以前からピル関連を調べていた私にとっては嬉びもあったのですが、同時に道場で話題に上げても大丈夫かな?とも思いました。今こうして書きながらも、物凄く緊張しています。
私も今木蘭さんや皆さんにドン引きされていることでしょう。
しかし、女性は「妊娠する性」なので、女性について語る時、どうしても切り離せないものでもあると思います。
私がピルを飲んでいたのは35歳までと書きました。35歳からは低用量ピルは血栓症リスクが上がるので、血栓症リスクの無いミニピルに切り替えたかったのですが、日本では認可されていないため、ミレーナ(IUS)を装着しました。日本では選択肢が無いなぁと改めて実感しました。
日本ではピルが認可されていると言っても、実際は選択肢として成立していません。
もしかすると、今後選択肢が増えても、日本では「副作用が怖い」という人が多くてそんなに普及しないかもしれません。
それでも、選択肢があって、それを自分で選ぶことができる、それが大切ではないかと思います。
私は自分で選ぶための選択肢が欲しいです。
フランスで「人生を変えるのに最も貢献したもの」1位がピルとのことですが、これは、私個人の感覚も同じです。私の人生を変えたものは「ピル」という感覚があります。上手く説明出来ないのですが、ピルをきっかけに考え方が変わりました。
自分の身体を自分で把握することができる嬉しさ、自分の身体がやっと自分のものになった感覚がありました。自分で考える、選択する。自分に自分の決定権がある。それが、自尊心にも繋がりましたし、自分で物事を考えるきっかけになったんだなと思います。大袈裟でしょうか。
少し話が逸れますが、アフターピルと呼ばれる緊急避妊薬(これは低用量ピルとは違います)が日本では手に入りにくいことも問題だと思っています。これについては最近は新聞記事でも取り上げられる事が増えてきました。緊急避妊薬は避妊失敗時点から、早く服用するほど避妊効果が高くなるスピードが命の薬なので、多くの国では市販薬なのですが、日本では病院の受診が必要で、すぐに必要な人の手に届きにくい状況です。価格も海外では1500円程度のものが、日本では2万円と高額過ぎます。避妊の失敗は誰にでも起こり得ることです。いつでも誰でもどこでもアクセスできる事が重要であると考えています。それは女性の権利とも言えると思うのですが…。