ここからが本題。 未だに多くの人が日本の製造業は強いと勘違いしているが、 決してそうではなくなっている。特に生産性、コスト競争力 においては絶望的な状況だ。このままだと、日本は二流国に 転落する。20年後、国民の所得は半減しているだろう。 何が足枷になっているのかというと、ITの応用率である。 中国や東南アジアなど海外の安い労働力にはコスト競争で勝て ない、あるいは、米国のように労働者の賃金をを切り捨てて、 一部の大企業にリソースを集中する戦略には勝てない、と諦め ている人達がいるが、決してそうではない。 上記の戦略をとらずに、成功している国がある。ドイツだ。 近年ドイツは、「インダストリー4.0」(第4次産業革命) という官民一体プロジェクトを掲げて、IoT、AI、クラウド など最新のIT技術を駆使した産業強化に成功している。 https://seibushoko.com/news/880 中小企業を含めた国全体のすべての製造業を、IT技術により 統合・一体化し、国内を巨大な一つの「工場」に変えてしまう という戦略である。 ようするに、ドイツ国内での競争は一先ず棚に上げて、外国と の競争に勝つために、国全体の企業の底上げを図ったのである。 これがドイツがEU内で一人勝ちしている理由である。 そして、このモデルは、和の精神が根付いている日本にも 比較的向いていると思われる。(文化に合わせ調整は必要) 日本では、各社がバラバラに取り組んでいる状況だ。 国中が一致団結し、協力して底上げをしなければ効果が薄い。 知らない人も多い。ここを見た人は、頭の片隅にでも覚えて おいて欲しい。日本が生き残るための鍵になる。 今の我が国は、80年代の一時の成功に奢りすぎている。 もう一度初心に戻り、「謙虚に他国から学ぶ」必要がある。 明治維新の際、ドイツからワイマール憲法を学んだように。 (まだ続きます)
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孫崎享チャンネル
(ID:97363230)
ここからが本題。
未だに多くの人が日本の製造業は強いと勘違いしているが、
決してそうではなくなっている。特に生産性、コスト競争力
においては絶望的な状況だ。このままだと、日本は二流国に
転落する。20年後、国民の所得は半減しているだろう。
何が足枷になっているのかというと、ITの応用率である。
中国や東南アジアなど海外の安い労働力にはコスト競争で勝て
ない、あるいは、米国のように労働者の賃金をを切り捨てて、
一部の大企業にリソースを集中する戦略には勝てない、と諦め
ている人達がいるが、決してそうではない。
上記の戦略をとらずに、成功している国がある。ドイツだ。
近年ドイツは、「インダストリー4.0」(第4次産業革命)
という官民一体プロジェクトを掲げて、IoT、AI、クラウド
など最新のIT技術を駆使した産業強化に成功している。
https://seibushoko.com/news/880
中小企業を含めた国全体のすべての製造業を、IT技術により
統合・一体化し、国内を巨大な一つの「工場」に変えてしまう
という戦略である。
ようするに、ドイツ国内での競争は一先ず棚に上げて、外国と
の競争に勝つために、国全体の企業の底上げを図ったのである。
これがドイツがEU内で一人勝ちしている理由である。
そして、このモデルは、和の精神が根付いている日本にも
比較的向いていると思われる。(文化に合わせ調整は必要)
日本では、各社がバラバラに取り組んでいる状況だ。
国中が一致団結し、協力して底上げをしなければ効果が薄い。
知らない人も多い。ここを見た人は、頭の片隅にでも覚えて
おいて欲しい。日本が生き残るための鍵になる。
今の我が国は、80年代の一時の成功に奢りすぎている。
もう一度初心に戻り、「謙虚に他国から学ぶ」必要がある。
明治維新の際、ドイツからワイマール憲法を学んだように。
(まだ続きます)