早雲 のコメント

中東派遣に負けず、ゴーン氏の話題も相当大きなニュースですね。
もし俺が、ゴーン氏を非難する側にあるとするなら、「108日間の長期勾留」「家族と面会できない」「一日8時間の尋問」「公平な報道ではない」。
これらが全て自分、あるいは親族や友達に、検察によって「勾留」として扱われても文句は言わないと言えて、初めて非難するものだと思います。

金融商品取引法違反の容疑、特別背任容疑で逮捕されていても、ゴーン氏の方が信頼できます。
保釈とは「判決を受けるまで、被告人は無罪推定」という原則に基づくものであり、勾留とは「証拠隠滅を防ぐ」という意味もありますが、「刑罰ではない」という意味も併せ持ちます。
しかし日本では、有罪者扱いであり、長期勾留によって刑罰とも受け取れる扱いを受けています。
過酷な扱いだけを見れば、海外逃亡ができて良かったと思います。

いくら日本の隙だらけのルートを見つけたといっても、逃亡をしきるまで、手に汗を握る思いだったはず。
もし、途中で逃亡が発覚して日本に連れ戻されたら、心証を悪くし、状況を更に悪化して、当分保釈は許されないという事態を招くことになるのだから。

ゴーン氏が逃亡できたのは、プライベートジェットを使った荷物の管理の盲点を見つけたのであり、その杜撰な日本の水際対策をも責められないといけない。
逆に言えば、全ての水際対策をきちんと行っていれば、こういう結果にはならなかっただろう。
それをゴーン氏が悪いとしている報道が目立つのだから、メディアの中立性の無さの指摘もその通りでしょう。

通常、航空機に乗って日本を出るには、航空会社で搭乗手続きをして手荷物を預け、空港内の保安検査を受けた後、パスポートと航空券を見せ、出国審査を経て、搭乗ゲートにたどり着く。〔今では顔写真も撮られます〕
これを保釈中の人間がかいくぐるのは、金持ちであろうが、不可能に近い事です。
無論、ゴーン氏も通常のルートで逃亡するなんて考えもしない事でしょう。
その盲点を解決しないといけないのに、保釈中の人間をGPS管理するとか、要点がズレすぎています。

人質司法は、自白強要とワンセットであり、長期勾留によって精神的苦痛を併せ持つ事です。
長期勾留の日数や扱い、尋問の仕方にも左右されるが、精神的苦痛のあまり極限状態に陥り、楽になりたい一心で偽の自白をさせてしまっていたら、恐ろしいとしか言いようがないです。

No.87 60ヶ月前

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