中国人民銀行は２３日人民元の基準値を１ドル=７．０５７２元に設定した。０８年３月以来の元安。

米国向け輸出は、関税を上乗せせれば，元安で相殺できる。高関税と為替操作のせめぎあいになるのでしょう。

問題は輸入品であり、元安は即物価の上昇が中国人民に襲い掛かる。

日本が何度も経験してきたことであるが、円高であり逆であり、元安は国有企業などの輸出には有利に働くが高関税が相殺するのでプラスになることはない。

一方、米国の農家などが苦しむと同じように、中国人民が物価高で苦しむことになる。民主的な米国の方が言論の自由があり米国の方が不利とみているようであるが、農産物の金額は、米国ＧＤＰの割合で見れば、さまざまな施策を動員すれば乗り切るのが難しいとは思わない。知的財産と技術移転が中国の生命線であり、先端技術に偏りすぎ、民間レベルの技術水準が追い付ていないアンバランスを乗り切る政策などなく、中国の苦悩が深まるばかりでしょう。

中国は、外見だけでなく、バランスが大切であり、中身、すなわち人民のための生活向上を目的とする政治に立ち戻るべきでしょう。米国と戦うより、人民の生活第一に切り替えてほしい。