１，前から孫崎さんは間違えているが、「敵基地攻撃論」は、少なくとも政府の説明では「敵基地先制攻撃論」ではない。
「敵基地反撃能力を使う前提は、敵が日本への攻撃に着手することだ」というのが小野寺防衛大臣の説明だ。
https://www.asahi.com/articles/ASK47778GK47UTFK01N.html
その発想は、孫崎さんがいう、
「日本側から攻撃すれば当然北朝鮮は反撃してくる。その被害を一体どう考えているのだ」
とそっくり同じことで、
「北朝鮮側から攻撃すれば当然日本側は反撃する。その被害」を、北朝鮮側に考えてもらい、北朝鮮からの攻撃の抑止力にしようということだ。なぜ孫崎さんはそれを隠すのか。

２，また、日本の戦争関連死者については、米ソはじめとした連合軍の責任も大きい。孫崎さんは日本の現役外交官だった当時、その件について、米ソとどのように対峙したのかを、一回でも説明したことがあるか。もと外交官という肩書は、引退して評論家ぶって、当時の政府を批判していればいいというような軽いものではないと、少なくともわたしは思う。

３，わたしが北朝鮮が核武装するのに反対な理由のひとつに、北朝鮮が核武装すると、必ずイランやシリアなどに核拡散し、そのうちテロ組織も核兵器を手に入れ、核兵器をコントロールしにくくなり、世界も日本も今よりも危険になるからということがある。別にそれに賛成しなくてもいいが、少なくとも核兵器をもつ国がひとつ公然と増えることに、核兵器禁止条約に日本が賛成しないといって日本政府を非難する人たちが、ほんの口先だけでも反対しない。孫崎さんもそのひとりだとおもうが、たいした二枚舌だとおもう。

４，「一握りの権力者がうまいものを食べて肥え太り、強力な兵器を開発しようとしているかげで、地方の庶民は食うものも乏しく、女は覚醒剤をうちつつ売春して軍人や隣国の商人たちから食料のためのカネを得ている」。サヨクが昔サヨクになったのは、こういう国をなくそうとおもったからではないのか。まさに「劣化」してしまったようだ。

以上、新年におもったことでした。