おいちゃん のコメント

>>271
コメント拝見しながら、なんとなく八木氏のスタンスが理解できたような気がしました。
朝生での小林先生とのやり取りがずっと引っかかっていたのですが、天皇制と民主主義は非常に接合しづらい、ということは八木氏も同意しているところで、そこから考えると、彼は、民主主義の方は丸無視した上で、現在の憲法に規定された天皇についてのみ語っているのではないかと思います。
今まさに問題となっている天皇の人権は、そもそも憲法と皇室典範によって甚だしく人権を制限されている現状(リベラルからすれば奴隷制)を今後どうするべきかという視点が含まれます。しかし、八木氏の中の天皇という存在に「一切の人権を持たない」ことが要件付けられているとすると、「天皇の人権」というテーマ自体が成り立たない、ということになるんでしょうね。
本来、では憲法上どこで君主の尊厳をはかるかといったら、「主権の存する国民の総意に基づく」ということになると思います。つまり国民が天皇を必要としているという事実によって天皇は君主としての地位にあることが証明されるわけですが、どうも八木氏の場合、この国民の総意というものの確実性に対して相当懐疑的なんじゃないでしょうか。八木氏の中では、「国民の総意」というものが定義できないために、これを、「国家の要請」に置き換えているような気がします。
勝手な想定ですが、もしそうだとしたら、彼に考えて欲しいのは、「そもそも民との信頼関係無しに立憲君主制は成り立つのか?」ということと、「現行の憲法は置いといて、本来天皇が現状持てる人権の幅はどこまでが可能なのか?」という2点ですね。
竹田らDDDは「人権を持ち出すと収拾がつかなくなる」とか言ってにげますが、むしろ今こそ考えなければならないと思います。「2000年続いたものを自分の代で変えてはならない」などと言うのは卑怯で最低の逃げ方だと思います。

No.274 95ヶ月前

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