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茨城旅行記 DAY1 KEK

2016/09/08 23:03 投稿

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 唐突ながら9月4~5日で、私は茨城を一周する一人旅に出ておりました。1日目はつくばにて、KEK(高エネルギー加速器研究機構)とTKSC(JAXA筑波宇宙センター)を見て回りました。2日目は主に大洗を中心に、水戸から鹿島まで鹿島臨海鉄道で南下の旅となっています。これはその見学記。今回はKEKの模様をお伝えします。

KEK - 高エネルギー加速器研究機構

 ケックってなんぞ? という人のために軽く説明すると、電子とか陽電子(電子の反粒子)とかを亜光速でぶつけたり、光を生み出したりして実験する施設です。CERNのLHC(シュタゲとか天使と悪魔でおなじみですね。最近ではヒッグス粒子の発見に成功しました)と同じ感じの施設です。
 9月4日は年に一度の一般公開。普段見れないようなあんなことやこんなことまで見れてしまいます。「安全最優先」の標語、あちこちにはられた放射線☢マーク、英語のみの標識、灰色のコンクリ打ちっぱなしの工場のような施設群……外見は近未来の研究施設というより、くたびれた工場って感じだ。日常と非日常がクロスしてなかなか愉しいところです。
 そしてまあとにかく広い! 広すぎます。中はバスが巡回しているほど。メインリングは周長3kmもありますからね、そりゃバスないときついわ……バスの案内が「次は超電導リニアック試験施設棟……」ですよ。何このSF感。
 施設が広いせいか、あまり混雑しているようには見えませんでした。
 全部は紹介しきれないので、私の印象に残っている施設をいくつか紹介。

フォトンファクトリー(放射光科学研究施設)






 フォトン=光子、ファクトリー=工場。つまり光を生み出す施設です。電子の方向を変えると放射光と呼ばれる強い光が出て、それを調べたい物質に当てることで内部構造や時間変化がわかるそうです。同様の施設ならSPring8のほうが有名でしょうか。


 色分けされているでっかい箱が実験区画らしいのですが……なにしてるのかまったくわかりませんね。最新設備の説明に昭和チックな手書きフォントが使われてる時代錯誤感好きです。ここでの研究成果は化学・工学・生物学といろいろな分野で利用されていて、探査機はやぶさのサンプル解析もここで行われたそうです。

 こちらはそのフォトンファクトリーのコントロールルーム。かっこいいなあ……



SuperKEKB加速器






































 KEKの中心施設ともいえるKEKB加速器。近いうちにSuperKEKBとして生まれ変わるそうです。電子と陽電子を光速にぎりぎりまで加速させる装置で、1周約3kmもあります。それだけ大きいリングなのに、電子の位置の制御はナノメートル単位で行われています。リングには加速用の電磁石、位置制御用の電磁石がびっしりと並んでいます。衝突頻度を表すルミノシティは世界最高。エネルギーこそ外国のLHCやテバトロンに負けますが、世界最高クラスの加速器です。
 このリングが「B中間子によるCP対称性の破れ」を観測したおかげで、小林・益川両博士がノーベル賞を取れたのです。簡単にいえば、B中間子と反B中間子という2つの粒子の崩壊時間の違い=対称性の破れ、ということらしいですが、私にはよくわかりませんね。


 リングは地下に埋め込まれているのでいまいち大きさが実感しにくいのですが、細いパイプに仰々しいほど大きな装置が惜しげも無く並べられています。こんなでっかい装置で、10^-20m以下の電子を膨大な数走らせていると思うと……アツいですね

BelleⅡ測定器













 さきほどのSuperKEKB加速器で加速された電子・陽電子は、このBelle測定器内で衝突し、Belle測定器で衝突により発生した粒子(光子・中間子・ミュオンなど)が検出されます。そのためBelle測定器は、衝突点を軸としてバームクーヘン状に検出器が層をなしているのですが……


 でかい! この大きさには心底驚き、「えらいもの作ったなー」と内心笑ってしまいました。KEK見学でいちばん盛り上がりましたね。それくらい大きいです。今見えている水色の部分の直径が約8mだそうです。


 BelleⅡ測定器を横から。人の大きさと比べても圧倒的な存在感を漂わせています。まさにモンスターマシーン。機器のスケールの大きさと、検出する粒子の小ささにくらくらしてしまいますね。先述のB中間子の崩壊実験では、1兆分の1秒、1ピコ秒の時間差を見つけだしました。科学の叡智の結晶ってすごいです。ふぇぇ……
 ちなみにBelleⅡ測定器はBelle測定器の改良型で、今年冬から稼働予定。写真下の銀色の衝突点やゲートがぱっかり開いた状態が見れるのは今年だけらしいとのこと。行ってよかった。

 最後にこの写真でKEK見学は終わりにしましょう。
 ちょいとそこの旦那はん
 靴を脱いで入室してくれまへんか 
 おおきにぃ
……ご覧頂きありがとうございました


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