誰のためかはわからないグローバルリーダー養成講座(仮)

死刑と経済成長 その2

2017/01/21 10:41 投稿

  • タグ:
  • 時事通信社
  • NEWSポストセブン
  • 弁護士ドットコム
  • 死刑廃止
  • 経済
前回の続き。

刑法犯、戦後初100万件割る=昨年99.6万件、全都道府県で減-警察庁

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017011900235&g=soc

経済学的に見た場合、刑法犯の減少という事実から窺える現象は2つある。まず1つは人間1人あたりの価値の向上だ。

一般的に人間は犯罪する価値と犯罪によって失われる価値とを天秤にかけながら行動している。つまり犯罪すると刑務所に入れられて人生を棒に振るってしまうと考えれば人は犯罪はしないし、逆に今の生活を続けるぐらいなら刑務所に入った方がマシだと考えれば犯罪をする。

そして人間の価値が高ければ刑務所にいるよりもシャバの暮らしの方が良いと考えるはずであるから、刑法犯の数は減少することになる。

世界に君臨する独裁者──同性愛者を死刑にする大統領も

http://www.news-postseven.com/archives/20161220_474131.html

そしてもう1つ考えられるのがGDPの減少だ。つまり刑法犯の減少は「犯罪への厳罰化」が反映された結果であるところ、逆にそれが人間の付加価値生産を委縮させている可能性がある。

一般的に考ると犯罪への厳罰化が経済を成長させるとは限らないし、歴史的事実を見ればむしろ逆だろう。実際独裁国家を見ても、犯罪者には死刑を基本とした厳正な処分を行っているわけだが、肝心の経済は一向に発展していないだろう。これは「犯罪の厳罰化」という政策が、個人の人権や自由に制約を与えて、付加価値生産能力を委縮させた結果と考えられる。

「死刑制度」弁護士の47%が「存続」、45%が「廃止」…緊急アンケート結果

https://www.bengo4.com/c_1009/n_5254/

だから経済成長のためには死刑は廃止した方が良いし、人権を制約するような施策などもない方が良いのだけれども、でもいくら死刑を廃止したところで、その国に住んでいる人たちが納得しなければまた死刑制度を復活させようということになるわけだから。制度のみならず人々の意識まで変えていかないといけないということになってくる。

そしてそれが、前回の答えになります。実際その「人々の意識」という点においては、日本はバブル崩壊以来悪化を辿ってきましたね。メディの報道を見ても官僚の天下りや少年犯罪などの、わかりやすいスケープゴート探しに終始していたし、個人レベルでも2ちゃんねるをはじめとして、人同士の誹謗中傷の殴り合いが展開されてきた。

そうした「正義」と称した人間同士の争いの積み重ねが、知らぬ間に経済の活力を奪っていったんだと、自分は理解していますけどね。以前自分は人間の生物学的な限界が経済の成長を停滞させていると書きましたけど、実はそういう段階ではないのかもしれないです。

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事